昨年公開された「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」に続き、12月16日からは「スター・ウォーズ」シリーズ最新作の「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」が公開されます。再びブームとなった「スタ・ウォーズ」シリーズの記念すべき第1作目の作品の「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」を紹介します。
スター・ウォーズシリーズとは
「スター・ウォーズ」シリーズは1977年から3年おきに「エピソード4/新たなる希望」・「エピソード5/帝国の逆襲」・「エピソード6/ジェダイの帰還」からなる旧3部作が公開されました。
この作品は、主人公の青年ルーク・スカイウォーカーがジェダイの騎士になるまでの成長物語で、銀河系を舞台にルークも仲間に加わる反乱軍と悪の帝国軍との戦いが描かれます。
旧3部作が公開されてから16年後の1999年から3年おきに公開された新三部作です。シリーズは「エピソード1/ファントム・メナス」・「エピソード2/クローンの攻撃」・「エピソード3/シスの復讐」からなります。
この新3部作は旧3部作の前日譚となる内容で、ルーク・スカイウォーカーの父親であるアナキン・スカイウォーカーが主人公です。この新3部作では、ジェダイの騎士だったアナキンの活躍が描かれます。
エピソード4/新たなる希望のあらすじ
かつてはジェダイの騎士たちによって平和が保たれていた銀河共和国は、ジェダイの騎士が滅亡したこともあり、銀河帝国による圧政の下に置かれようになりました。
それに対し、銀河の平和を取り戻すために反乱同盟軍が結成され、銀河帝国の支配に抵抗を開始して、帝国軍の要塞型兵器「デス・スター」の設計図を盗むことに成功します。
けれども、「デス・スター」の設計図を盗んだ反乱同盟軍の宇宙船は、帝国軍の帝国軍のスターデストロイヤーに襲撃され捕らえられてしまいます。
しかし、反乱軍の指導者であるレイア・オーガナ姫は、「デス・スター」の設計図を密かに運び出します。そして、レイア姫はドロイドのR2-D2と、人間型ドロイドのC-3POの二体に託して、賢者オビ=ワン・ケノービに助けを求めます。
脱出することに成功したR2-D2とC-3POは、砂漠の惑星タトゥイーンに漂着して、その惑星でルーク・スカイウォーカーに出会います。
R2-D2とC-3POはオビ=ワン・ケノービへのメッセージを届けようとしますが、惑星タトゥイーン原住のエイリアンのサンド・ピープルに襲撃されてしまいます。
ルークたちは、その危機を近くに住んでいる老人のベン・ケノービに助けられます。そのベン・ケノービこそが彼らが探していたオビ=ワン・ケノービなのでした。オビワンはルークに自分がジェダイの騎士であったことや、自分の弟子だったダース・ベイダーのことを語り始めます。
イメージを視覚的に伝えるラルフ・マクォーリーのコンセプトアート!
「スター・ウォーズ」の世界観を視覚的に伝えるために重要な役割を果たしたのが、コンセプトアーティストのラルフ・マクォーリーでした。
ダース・ベイダーやストームトルーパー、C-3POとR2-D2などのキャラクターは、ラルフ・マクォーリーのコンセプトアートをモデルにして生み出されました。今でもこれらのキャラクターは人気ですが、それはラルフ・マクォーリーのコンセプトアートが時代を超える魅力を持っていることの証と言えます。
また、当初は監督のジョージ・ルーカスの脚本に20世紀フォックスは、GOサインを示しませんでした。しかし、ラルフ・マクォーリーが描くコンセプトアートを使ったプレゼンを行うことで、企画にGOサインが出たことは有名です。
画期的だった視覚効果!
「スター・ウォーズ」の一作目で画期的だったのは、やはり視覚効果です。特に映画のファーストシーンで登場する帝国軍の宇宙戦艦の映像のスケール感や、ラストシーンの帝国軍と反乱軍の宇宙空間を舞台にしたスピード感あるバトルが印象的です。この視覚効果で中心的な役割を果たしのがジョン・ダイクストラでした。
彼はダイクストラフレックスという、コンピューター制御による世界最初のモーション・コントロール・カメラのシステムを開発しました。このシステムが「スター・ウォーズ」の視覚効果で活用され、迫力のある映像が生み出されました。
ちなみにジョン・ダイクストラは、「スター・ウォーズ」アカデミー視覚効果賞を受賞しています。
フル・オーケストラによる映画音楽を復権させる
「スター・ウォーズ」は映像だけでなく、オーケストラによる壮大なシンフォニーによってファンを引きつけます。
この「スター・ウォーズ」の音楽を担当するのはスピルバーグ作品でもおなじみのジョン・ウィリアムズです。実は「スター・ウォーズ」が公開された当時はフル・オーケストラによる映画音楽は「古典的」言われ、敬遠されていた時代でした。
それに対し、「スター・ウォーズ」は荘厳なメロディーを劇場いっぱいに響かせて、時代の風潮を打ち破り、フル・オーケストラによる映画音楽を復権させたという意味でも大きな役割を果たしました。
また、メインテーマ以外にもそれぞれのキャラクターに寄り添うように楽曲がつけられていて、目で楽しむ以外に聞く楽しみもあります。ジョン・ウィリアムズは「スター・ウォーズ」でアカデミー作曲賞を受賞しました。
勧善懲悪の世界観に深み与えるダース・ベイダーとルークの関係!
「スター・ウォーズ」は悪の帝国軍と正義の反乱というように勧善懲悪で、悪者と良い者の区別がはっきりしています。
映像的には画期的ですがストーリー的にはシンプルで、その中でも物語に奥行きを与える役割を果たしているのがシスの暗黒卿ダース・ベイダーです。
帝国軍の中でも最強のパワーを誇るダース・ベイダーはルークたちの前に立ちはだかりますが、単なる悪役とは言えないミステリアスなキャラクターをしています。
物語の中でルークとダース・ベイダーの因縁が判明するのですが、悪の帝国軍の中にいて独自の価値観を持って行動しているのがダース・ベイダーの魅力です。また、ダース・ベイダーとルークをめぐる因縁がシリーズ全体の重要なテーマにもなっています。
黒澤明の映画からも受けた影響!
「スター・ウォーズ」は日本映画の巨匠の黒澤明監督からも影響を受けています。特に有名なのがドロイドのC-3PO、R2-D2の掛け合いのシーンです。
これは黒澤映画の「隠し砦の三悪人」に登場する太平(千秋実)と又七(藤原釜足)をモデルにしていることはよく知られています。この二作品を見比べてみると、キャラも設定も違いますが、登場の仕方や画面の構図などがそっくりで確かに影響を受けていることがわかります。
また、その他に黒澤明監督が好んで使う「ワイプ」という場面転換の技法があります。これは場面転換をする時にカーテンを引くように変わる技法です。
実は「スター・ウォーズ」でもこのワイプの技法がここぞという場面で使用されていて、さりげなく黒澤映画へのオマージュがなされています。ワイプは現在の映像作品ではあまり使用されない技法なので、注目して見ると面白いです。
アメリカ公開から1年後に公開!
「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」はアメリカでは1977年の公開で、スピルバーグの「ジョーズ」の興行記録を更新するなど世界中でセンセーショナルを巻き起こしました。
しかし、当時は今のようにハリウッド大作が日米同時公開されておらず、日本では遅れて公開されていました。そうした事情もあり「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」は、アメリカ公開から1年後の1978年に日本で公開されました。
インターネットがない時代で、雑誌などから「スター・ウォーズ」がアメリカでヒットしていることは知っていても、その実態を知るまで日本の映画ファンは1年間もやきもきさせられました。
生みの親のルーカスの元を離れて新しい世代へとバトンタッチ
「スター・ウォーズ」シリーズは、2005年公開の「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」を持って一旦は終了します。
しかし、生みの親のジョージ・ルーカスからディズニーに製作権が移り、新世代の監督を向かえて新しいシリーズが作られることになりました。
それが昨年公開された「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」です。この新シリーズも3部作になる予定です。
また、その間にスピンオフ作品も公開されます。その「スター・ウォーズ」スピンオフ第1弾が今年公開される「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」です。
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」は、シリーズ1作目の「エピソード4/新たなる希望」の冒頭シーンの直前までの物語が描かれます。そうしたこともあり、シリーズの記念すべき1作目は最新作を見るときの予習としてもピッタリな作品です。
参考元
- ・参照リンク:スター・ウォーズ・シリーズ - Wikipedia
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