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2020/05/26
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北野武監督のおすすめ作品5選!

世界的な影響力を誇る、日本では稀有な映画監督・北野武。その映像の美しさから“キタノブルー”と称される一群の作品は映画界で不動の評価を得ています。彼の数多いフィルモグラフィの中から、ここでは厳選した5作品を紹介していきたいと思います。

目次

世界に誇る映画監督・北野武

コメディアン「ビートたけし」としての顔を持ちながら、世界的な映画監督としても活躍する「北野武」。

その映像世界は“キタノブルー”と称され、特にヨーロッパ圏において絶大な影響力を誇っています。

極端にBGMを排した“静かな映像”、無口な登場人物と突発的な“笑い”、そして“暴力”。

彼の描く暴力はエンターティメント的要素が削られ、リアリズムにあふれた瞬間的なものばかりです。

特に初期の作品は作家性が際立ち、日本の観客には受け入れられませんでした。

彼の作品を最初に評価したのはヨーロッパです

その独特なリリシズムは、アート映画の土壌としてのイタリア、フランスなどの国々の人々の心の琴線に触れたのです。

ヨーロッパで彼の作品が認知されてからはじめて、日本の映画ファンたちは北野武の作品に注目するようになりました。

ここでは、そんな北野武のフィルモグラフィの中から、厳選した5作品を紹介していきます

①日本映画史上最高の作品『あの夏、いちばん静かな海』

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映画評論家・淀川長治が生前に、“日本映画の中で最も好きな作品”という旨の発言をしたことでも有名な、北野武監督の3作品目『あの夏、いちばん静かな海。

はじめて北野武が出演をせず、監督に専念した作品です。その評価は淀川長治のみならず、かの巨匠・黒澤明からも賛辞を受けています。

聾唖の青年(真木蔵人)がひたすらサーフィンをするだけの話ですが、ヒロイン(大島弘子)も耳が聞こえず、喋ることがありません。

そのため、サイレント映画のように極端にセリフが少なく、かえって波音が際立ちます。キタノブルー”の原点といえる作品です。

静かな物語の中で、最後に用意された音楽は久石譲が手掛けています北野作品初の参加です。

北野監督自身はラストシーンを“観客へのサービス”と発言していますが、その音楽は圧倒的な感動を呼び起こします。

当時の北野作品としては異色のラブストーリーであり、『HANA-BI』へと引き継がれてゆく初期の代表作といえます

②狂気に満ちた映像叙事詩『ソナチネ』

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北野武として4作目の監督作品であり、海外での評価のきっかけとなった傑作『ソナチネ』。

その高度に芸術的な作風はロンドン映画祭、カンヌ映画祭にて絶賛されました

クエンティン・タランティーノ大江健三郎といった内外に影響力を持つ著名人もこの作品に賛辞を寄せています。

沖縄での暴力団組織の抗争の顛末を描いたストーリーですが、要所要所であらわれる実験的な映像や、組員である主人公たちの子どものように浜辺で遊ぶ情景が詩的な雰囲気をかもしだし、特異です。

ジャン=リュック・ゴダールの代表作『気狂いピエロ』の影響を強く受けた映画ですが、その暴力のリアリズムは独自の様相を呈しています。

棒立ちで銃を撃つ主人公(北野武)の姿は、派手なアクションを見せるのが常套の映画作品の銃撃戦に対置して、鮮烈な迫力にみちています。

映像作家としての北野武の、ひとつの極点を見せた作品といえるでしょう。

③ヴェネツィア国際映画祭:金獅子賞を受賞した『HANA-BI』

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映画監督・北野武という存在を決定的なものにした監督5作目HANA-BI』。

世界で最も権威ある映画賞のひとつ、ヴェネツィア国際映画祭で最高賞を受賞し、北野武の名前を一躍世界に広め、それまで興行的な苦戦を強いられてきた国内での彼の評価も一変させた作品といえます。

余命限られた妻を持つ刑事が、同僚を殺した犯人を殺害し、職を辞して妻のために強盗をして警察や暴力団から追われるという逃避行ものです。これまでと同様に破滅に向かう孤独な男の姿が描かれます

リアルな暴力描写と美しい自然描写の対比、突発的なギャグ、極端に無口な愛情表現など、これまでの作品の総決算といえる傑作です。その映像の場面場面の“一枚画”としての美しさは傑出しています。

ストーリーのなかで象徴的に扱われ、随所に登場する絵は監督自身の描いたものです。

生死をさまよったバイク事故後、北野監督の死生観の変化が垣間見える作品であり、日本映画界に大きな足跡を残した作品といえます

④異色のエンターティメント作品『座頭市』

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これまでの作風から一転、エンタテインメント色の強いチャンバラ映画
座頭市』。いうまでもなく故・勝新太郎の人気シリーズです。

この作品は勝新太郎シリーズからは完全に独立したオリジナル作品であり、興行的に大きな成功を果たした作品でもあります。

盲目であるにも関わらず剣術の達人である座頭市が悪に立ち向かうという、勧善懲悪のストーリーです。

この作品の“殺陣”は圧巻です。とにかく速いです。スピードにこだわったという監督自身の発言からもわかるように、非常に速いテンポでの殺陣が爽快です。

そのなかでも浅野忠信演じる用心棒と市とのクライマックスでの対決シーンは、監督の非凡なイメージが具現化され、これまで見たことのない斬り合いを魅せてくれます。

随所に投入されるタップのシーンなど、エンターティメントのなかにも監督の作家性がうかがい知れます。

芸術作品だけでなく、職業監督として娯楽作もきっちり撮ることが出来ることを証明した作品であり、この作品で監督はヴェネツィア国際映画祭で監督賞を得ています。

⑤暴力へ回帰した最新シリーズ『アウトレイジ』

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豪華キャストを用いて、北野監督が最も得意とする「暴力」を真っ向から描いたエンターティメント作品アウトレイジ』。

暴力団同士の抗争を描いた作品です。完全に「漢(おとこ)」の世界を描いた作品で、暴力描写は凄惨を極めます。

その殺人のアイデアは多岐に渡り、よくもこんなに人の殺し方が思いつくものだと思わせるシーンが続きます。暴力描写に耐性のあるかたなら、それだけでも一見の価値ありです。

キャストは北野武を筆頭に椎名桔平三浦友和加瀬亮小日向文世など、実力派が顔を合わせます。

そしてこの作品は後の『アウトレイジ:ビヨンド』『アウトレイジ最終章』へと続き、監督初のシリーズ化が成された作品でもあります。

北野武監督映画まとめ

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黒澤明が亡くなったあと、今や日本映画の頂点にいる監督と称しても過言ではない映画監督・北野武。

実際に黒澤明が生前に、“日本映画を託す”旨の手紙を北野武に送っていました。それほど黒澤明は北野作品を高く評価していたようです。

海外での評価も抜群に高く、その影響力は他の邦画監督には見られないものです

主人公が必ず死ぬ初期映画。

はじめからそれがわかっているのでネタバレにさえならず、監督自身のバイク事故後からその作品の傾向は変わってきました。

同じ結末でも死に方が変わってきたのです。

この記事では触れませんでしたが、事故後間もない作品『キッズ・リターン』は大きな転換点でした。

キタノブルー”が初期作品を表す標語となり、現在はエンターティメントとして優れた作品をつくりだす映画監督・北野武。

監督としての評価が定まった現在、さらにこれからどんな作品を生み出してくれるのか、次の一手に最も注目が集まるベテラン監督の今後に期待です!

参考元

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