『ダ・ヴィンチ・コード』の続編として公開された『天使と悪魔』。宗教を全面に押し出した話題作であるが、宗教知識が全くなくても理解出来る作品である。トム・ハンクス演じるラングドン教授が今回も難解に挑む!先の読めないスリリングな展開を見破れるか。
『天使と悪魔』スリリングで予想不可能な難解を見破れるのか!?
『ダ・ヴィンチ・コード』に続くサスペンス、ダン・ブラウンの同名小説を原作とした『天使と悪魔』。
ストーリーは前作との関連性はなく、ヴァチカンの抱える問題点にスポットを当てた作品である。
それと同時に、人間のなかに隠れている悪魔的な部分にも切り込みを入れているのである。
ヴァチカンでは、ローマ教皇が逝去すると、次の教皇を決めるコンクラーヴェが行われる。物語はまさにその中心で始まるのだ。
物語の鍵を握る主要キャラクター
ロバート・ラングドン教授
宗教象徴学が専門のロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)。
ヴァチカンで起こった事件に呼び出され、自身の推理力を発揮して、事件解決に貢献する。
パトリック・マッケンナ(カメルレンゴ)
カメルレンゴとは、教皇の秘書のような役割を果たしている。
パトリックは亡くなった教皇の息子でもあるが、その出生にも秘密がある。
ローマ教皇逝去後ヴァチカンを舞台にした大事件が起こる
コンクラーヴェでは、4人の枢機卿が次期教皇の候補に上がっていた。
しかし、この4人が何者かにさらわれてしまったのである。
犯行声明は、1時間ごとに枢機卿を公開処刑するというもの。
この事件を解明するために、ラングドン教授がローマに招かれた。
その一方で、スイスのセルン研究所からは、凄まじい爆発を起こす危険な反物質が盗まれていた。
そして、その反物質が、ヴァチカンのどこかに隠されているというのだ。
4人の枢機卿と反物質、両方を探し出さなければならない大事件。ラングドン教授の推理はいかに。
ローマ教皇が亡くなったあとはどうなる?
ローマ教皇が亡くなると、教皇の徴である「漁夫の指輪」が外され枢機卿たちの前で、カメルレンゴが十字に傷をつけてハンマーで破壊する。
指輪には、それぞれの教皇の紋章が象られており、文章などに押す指輪印として使用されている。
そのため指輪は、亡くなった後に不正使用が行われないよう、すぐに壊さなくてはならない。
その後、教皇の部屋は封鎖され、9日間喪に服すのである。
その間は教皇不在となるが、喪が明けると新たな指導者となる教皇を選出する、コンクラーヴェが開始されるのだ。
物語の主犯を名乗るイルミナティとは
この事件では犯人からアンビグラムが送られてきた。
アンビグラムとは、左右対称になっている記号のようなもので、イルミナティのシンボルになっている。
イルミナティはもともと、教会の教えに疑問をもった科学者の集まりで結成されたものだった。
しかし、彼らを敵視した教会によって囚われ、壊滅された。
そして残ったイルミナティは、表舞台から消え秘密結社となり、17世紀ころから暴力組織になってしまったのである。
宗教知識を知らなくても理解出来るストーリー
『ダ・ヴィンチ・コード』や『天使と悪魔』には物語の関連性はないので、単体でも楽しむことが出来る。
ラングドン教授は全作において主人公となる、物語のキーマンではあるが、作品によって舞台も違っている。
また、宗教知識を知らなくても、とても分かりやすくなっているのも初心者にはありがたい。
普通、専門用語や宗教儀式などについて詳しく知っている者は少ない。
しかし、『ダ・ヴィンチ・コード』や『天使と悪魔』では、難しい用語も儀式の内容も、スラスラと分かってしまうのである。
それもそのはず、ナレーションはもとより、ラングドン教授のセリフの中でも、こと細かに説明してくれているのだ。
さらに、物語に出てくる美術品に関しても、ラングドン教授が「どんな経緯でそうなった」かを丁寧に説明してくれる。
ヴァチカンの裏側や儀式だけではなく、様々な美術品の歴史についても知ることができるのである。
見事なカメラワークにも注目!
ラングドン教授は、犯行が行われるタイムリミットまでに枢機卿を助け出さなければならない。
そのため、ローマ市内やヴァチカンを走り回っている。
ひとつひとつ謎を解明しながら、あっちこっちと動き回る。
ラングドン教授が目で見たものをカメラも追っているので、せわしなく動いているはずなのだが、全くブレていない。
この見事なカメラワークのおかげで、観ている方もラングドン教授と同じ感覚で、推理しやすいのである。
しかもタイムリミットが迫っているとなれば、ラングドン教授の動きもさらに早くなる。
それでも見事なアングルで捉えているカメラワークにも注目して頂きたい。
ラングドン教授が記憶喪失!? 新作『インフェルノ』も単体で楽しめる!
新作『インフェルノ』では、人類滅亡計画を目論む犯人に挑むラングドン教授。
2016年10月に公開されてから、世界が熱狂している。
生化学の天才が、宗教象徴学の天才にインフェルノコード(地獄篇)を突きつけた。
ラングドンと共に謎解明に立ち向かうのは、『博士と彼女のセオリー』で知られるフェリシティ・ジョーンズ。
ラングドン教授は謎を解き明かし、世界滅亡へのカウントダウンを止めることができるのだろうか。
参考元
- ・参照リンク:ひかりTV-光がテレビをかえてゆく
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