愛らしく可憐な外見とは裏腹に、どこまでも冷徹で毒を吐く少女ターニャ・デグレチャフ。そんな彼女が主人公に描かれた物語がこの『幼女戦記』です。こちらでは2017年1月から放映されているアニメ作品を中心に、原作小説など作品のご紹介をさせて頂きます。
幼女戦記-Saga of Tanya the Evil-
アニメ制作は本作が初となる“NAT”
TVアニメ『幼女戦記』は、2017年1月6日(最速)からAT-XやTOKYO MXなど独立局での放映、並びにAbema TVなどでも同時配信されている作品です。
全12話放映(予定)で、間に「総集編」と称した6.5話が存在するので、放映期間や総合話数は13週間/総13話となります。
アニメ制作は新規スタジオNAT。
プロデューサーには『オーバーロード』の田中翔が起用されたため、オーバーロードとのコラボも展開されました。
監督はGAINAX出身であり、『ダンタリアンの書架』や『パンチライン』なども手掛けた上村泰(うえむら ゆたか)が担当しています。
アニメでのキャラクターデザインは、劇場版『ベルセルク』や『PSYCHO-PASS サイコパス』などで作画監督を務めた細越裕治(ほそごえ ゆうじ)さん。
細越さんは『刀剣乱舞』の刀剣男士・石切丸のキャラクターデザインでも有名です。
オープニングテーマは『オーバーロード』や『Re:ゼロから始める異世界生活』などの楽曲を担当したMYTH & ROID(ミス アンド ロイド)の「JINGO JUNGLE」。
MYTH & ROIDとは、ボーカルのMayuさんとプロデューサー・Tom-H@ckさんによる音楽ユニットです。
エンディングはターニャを担当した声優の悠木碧(ゆうき あおい)さんによる「Los! Los! Los!」。
また8話には、新菜まこさんによる「戦線のリアリズム」が使用されました。
原作はライトノベルを越えた“ヘヴィノベル”
この作品は、カルロ・ゼンさんによるライトノベル『幼女戦記』を原作としています。
2017年2月にはシリーズ累計160万部を突破した人気作品。
元々は小説投稿型サイト(オンライン小説)「Arcadia」にて2011年より連載されていた作品を、2013年にKADOKAWA出版のレーベル・エンターブレインが書籍化しました。
2017年3月現在7巻までが刊行されており、8巻は5月28日発売予定です。
小説の挿絵並びキャラクター原案は、同人作家として活躍しながら、最近フリーランスのイラストレーターとなった篠月(しのつき)しのぶさん。
篠月さんのイラストは3話EDでも使用されています。
また月刊コンプエースにて東條チカさんによるコミカライズもされ、こちらも1,2巻だけで既に10部を越える人気作品です。
コミカライズは2017年3月現在、既刊3巻までが刊行されています。
ところで、前述にてこの『幼女戦記』をライトノベルと表記致しましたが、ファンの間では本作を“ヘヴィノベル”と称する方も多くいます。
その理由は上記画像を見て頂いても分かるように、とてもではないですが“ライト”な書籍の厚さではないからです。
この『幼女戦記』はタイトルの可愛らしさにうっかり手を出した読者を驚かせ、軍事などに詳しいファンさえ頷かせてしまう、圧倒的な世界感を持つ「本格的ミリタリー小説となっています。
また内容も“ヘヴィ”そのもので、1頁、1行でも読み抜かすと内容が分からなくなる複雑さです。それでも続きが気になり、読み進めてしまう、まさに“Evil=悪”の魅力を持つ作品とも言えるでしょう。
登場人物の紹介
ターニャ・デグレチャフ
【ターニャ・デグレチャフ】cv.悠木碧さん
異世界に存在する帝国軍・航空魔道士官。
身寄りもなく、孤児院で貧しい生活を送っていましたが、ズバ抜けた魔力を持つため、どうせ徴兵されるならと自ら志願兵となり将校となります。
魔道士としての能力が突出しているため、出世し後方での安全な生活を願いますが、彼女の実力や高い能力がそれを許してはくれませんでした。
声の担当は『魔法少女まどか☆まぎか』の鹿目まどかを演じた悠木碧さん。
転生前は『弱虫ペダル』今泉俊輔なども演じる鳥海浩輔(とりうみ こうすけ)さん。
帝国軍
【ヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフ
(通称:ヴィーシャ)】…cv.早見沙織さん
幼年学校を卒業後、ターニャ率いる最前線部隊に配属された伍長。
後にターニャの副官を務めるようにもなり、少々抜けてはいますが優秀な女性。
…………………………………………………………………………………………………………………………………
【エーリッヒ・フォン・レルゲン】…cv.三木眞一郎
(みき しんいちろう)さん
人事局から作戦局への移動経歴を持ち、キャリアコースを歩む参謀本部のエリート将校。
軍上層部で唯一ターニャの狂気に気付いている人物です。
しかしその反面、軍人としての彼女の正しさも理解しているが故に、その双方のジレンマに苦しみます。
…………………………………………………………………………………………………………………………………
【ハンス・フォン・ゼートゥーア】…cv.大塚芳忠(おおつか ほうちゅう)さん
参謀本部の戦務参謀次長。
陸軍大学時代にターニャの発案を元に、第二〇三魔導大隊設立を計ります。
…………………………………………………………………………………………………………………………………
【クルト・フォン・ルーデルドルフ】…cv.玄田哲章(げんだ てっしょう)さん
参謀本部の作戦参謀次長。
ゼートゥーアとは同期であり友人で、共にターニャを前線に投入し戦局を有利にする事、帝国の勝利のみを考える人物。
物語のあらすじ
少女・ターニャを主人公とした異世界戦記もの
魔法が存在する異世界の戦場で、誰よりも勇猛果敢に戦う幼い少女がいました。
彼女の名はターニャ・デグレチャフ。
金髪碧眼の美しくも愛らしい少女は身寄りのない孤児であり、年端もいかない幼さは痛々しい程でした。
しかし当のターニャは、帝国軍の航空魔道士官として将校の地位を得ており、わずか10歳になるかならないかで「銀翼突撃章」を授与されるほどの英雄です。
そんな彼女は誰よりもリアリストであり、何よりも自身の保身や出世を考え、その為なら使えない部下を平気で切り捨てるような人物でした。
実はターニャの正体とは、21世紀の日本でサラリーマンとして生活をしていた“成人男性”だったのです。
会社でリストラ勧告の役職に就いていた彼は、リストラを告げた社員からの逆恨みにより駅のホームから突き落とされてしまいました。
その直後、目の前には創造主を名乗る“存在X”が現われます。
ですが彼の神をも愚弄するリアリストな発言や無信仰さ、そしてどこまでも不遜な態度に存在Xは激怒。
こうして「安全で安心な世界で成人男性」として暮らしていた彼は、存在Xにより「戦乱の不安定な世界で無力な幼い少女・ターニャ」として、“前世での記憶”を保持したまま異世界へと転生させられてしまったのです。
おじさんが活躍する物語?
この『幼女戦記』の主人公・ターニャは、外見こそ可憐で愛らしい少女の姿をしていますが、前述しましたように中身は元・サラリーマンの記憶を持ついわゆる“おじさん”です。
また戦争を題材としている作品なため、登場するメインキャラクターも中年、壮年、様々な“おじさん”が登場します。
つまりタイトルに「幼女~」と明記しながら、その実“おじさん”らが活躍する作品でもあるのです。
姿は幼女でも内面がおじさんな主人公と、姿も内面もおじさんなキャラクターらが織り成す骨太な戦記ファンタジー『幼女戦記』。
今後も目が離せません。
参考元
- ・参照リンク:TVアニメ「幼女戦記」公式サイト
- ・参照リンク:幼女戦記 - Wikipedia
- ・参照リンク:https://twitter.com/youjosenki
当社は、本記事に起因して利用者に生じたあらゆる行動・損害について一切の責任を負うものではありません。 本記事を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者本人の責任において行っていただきますようお願いいたします。
合わせて読みたい
このニュースに関連する作品と動画配信サービス
動画が配信されているサービス一覧