孤高の山猫スナイパー、尾形百之助。優秀な日本軍人であり、その不幸な生い立ちと相まって『ゴールデンカムイ』屈指の人気キャラとなりました。 ここでは、そんな尾形の基本的なプロフィールから、秘密、名言まで紹介します。
『ゴールデンカムイ』の主人公、杉元のライバルとして登場する大日本帝国陸軍所属の軍人、尾形百之助。
スナイパーとしての実力や謎めいた行動もさながら、不幸な生い立ちと暗い過去によって、多くのファンを獲得している人気キャラクターです。
その人気を裏付けるように、『ゴールデンカムイ』の人気投票では、主人公、杉元に次ぐ第2位となりました。
では、そんな尾形の人気の秘密はどこにあるのか。尾形のプロフィールや秘密を詳しく紹介していきます。
『ゴールデンカムイ』尾形百之助とはどんなキャラクター?
出典:amazon尾形百之助の初登場はコミックス1巻、後に杉元の敵となる第七師団側としてはじめて登場したキャラクターです。
当時は第七師団のモブキャラクターとしての印象が強かった尾形ですが、上官である鶴見の元を離反し単独行動を取っていたことが判明するなど、再登場時から不穏な気配をみせていました。
それから尾形は何度も登場するにつれ、主人公である杉元サイドでも、第七師団の鶴見中尉サイトでもない、第3勢力に位置するキャラクターという立ち位置になってきました。
尾形の目的と真意は不明で、その謎を解くことが、『ゴールデンカムイ』物語の根幹に関わる大きな謎となっています。
尾形の軍人としての実力は? 作中の戦績はどれぐらい?
尾形の軍人としての実力を語るうえで、欠かせないのが尾形の狙撃能力の高さでしょう。
まず、注目したいのが尾形の武器です。尾形が愛用しているのは、三十年式歩兵銃。三十年式歩兵銃は有効射程距離500メートルですが、尾形はこの銃で2000メートル先も狙えると豪語するなど、優秀な軍人揃いの『ゴールデンカムイ』の中でもトップクラスの狙撃能力を持っているといえます。
実際、尾形は狙撃の腕を活かし、『ゴールデンカムイ』の物語のなかで数々のキャラを倒してきました。
そんな尾形のベストバウトとして代表的なのが、阿仁マタギの谷垣襲撃のエピソードでしょう。
第七師団を抜け、アイヌコタンに潜伏した谷垣を、尾形は二階堂と共に襲撃。一度谷垣と接触して動揺させたあと、撤退して油断させ、遠方から家の中ごと狙撃するという作戦を展開しました。
非常に計画的、かつ尾形自身の能力を活かした戦略でしたが、マタギの知識をフルに活かした谷垣には通じず、撃退されます。この対決でこそ負けてしまった尾形ですが、作戦立案能力や狙撃能力をとってみても、かなり優秀な人物といえるでしょう。
尾形の秘密は過去にあり? 尾形の不幸な生い立ちとは?
行動や言動など、非常に謎の多い尾形ですが、もっとも謎めいているのはその生い立ちにあります。
尾形は両親を共になくしており、さらに異母弟がいることが明らかになっています。一見するとごく普通の家族にみえる尾形の家族関係ですが、実は尾形にとってもっとも深い闇の部分となっています。
尾形の父親は元第七師団の師団長、花沢中将で、優秀な軍人でした。しかし、芸者だった母親は妾であり、尾形は母親のもとで育ってきたため、父親の後継者として育てられた訳ではありませんでした。花沢中将の嫡男は、正妻の間に生まれた尾形の異母弟、花沢優作だったのです。
優作は尾形とは違い、ひじょうに生真面目な性格で、尾形は弟との生まれもった人格の差を感じていました。
両親に愛されなかった不遇な生い立ちと、清廉潔白な弟との価値観の違い。これが、尾形の人生に重大な影響を及ぼすことになるのです。
『ゴールデンカムイ』尾形の声優は低音ボイスで人気のあの人!
尾形役の声優は、津田健次郎さんです。津田健次郎さんは独特の低音ボイスで知られており、アニメやゲームなど幅広く活躍している人気声優のひとりです。色気のある低音ボイスは、ミステリアスな尾形にピッタリと評判になっています。
それでは、そんな尾形役の声優、津田健次郎さんについて詳しく説明します。
尾形役、津田健次郎さんが活躍するアニメはこちら!
人気声優であり、様々な作品に出演している津田健次郎さんですが、特にジャンプ作品に多く出演しています。代表的なところとして『遊戯王』のライバル、海馬瀬人。『テニスの王子様』青学きってのデータマン、乾貞治などがあげられます。どちらも、長く愛されている作品の、個性的なキャラクターです。
また、津田健次郎さんは俳優としても活躍されているのをご存知でしょうか。
津田健次郎さんは舞台やドラマ、映画などこちらも幅広く活躍しています。代表的な作品としては、『池袋ウエストゲートパーク』や『花より男子』など、メジャー作品にも出演されていたようです。
初心者必見! 『ゴールデンカムイ』尾形の名言といえば?
『ゴールデンカムイ』の物語が進むにつれ、サブキャラから主要キャラクターとなっていった尾形。独特の役回りで謎めいたポジションの尾形は、そのセリフも意味深で謎めいています。
では、具体的に尾形にはどんな名言があるでしょうか。次項からは尾形の代表的な名言をリストアップしていきます。
名言1「父殺しってのは巣立ちの通過儀礼だぜ」
茨戸編でヤクザの息子、日泥新平に言った尾形のセリフがこちらです。つづく言葉が、「お前みたいなのが一番ムカツクんだ」というものです。
普段は飄々としている尾形が、他人にたいして嫌悪感を露にするこのセリフは、尾形の珍しい一面として読者に記憶されるよういになりました。
のちに、このセリフは尾形の過去を暗示する伏線であったことが判明します。
殺すだけの理由があるとはいえ、育ての父親に手を下せずぐずぐずと迷っている日泥新平に、自分の父親をあっさりと殺した尾形は苛立ちを覚えたのかもしれません。
名言2「俺も別に好きじゃねぇぜ杉元」
もう一つ、尾形の名言として知られているのがこのセリフです。
物語冒頭は敵対していた杉元と尾形ですが、紆余曲折あって協力関係に。しかし、本心を見せない尾形を警戒する杉元は、尾形の危機を助けながらも、「お前を助けたかった訳じゃねぇぜ、コウモリ野郎」と尾形に言い捨てます。
このとき不本意ながら杉元に貸しを作ってしまった尾形は、のちに杉元の危機を助けたときにこの名言を口にするのです。
「別に好きじゃねぇぜ」と言いながら杉元を助ける尾形。杉元と尾形の不思議な関係性を表す、重要なセリフとなっています。そしてこの杉元と尾形の”貸し借り”関係は、後にも続く重要な伏線となるのです。
『ゴールデンカムイ』尾形にはモデルがいた!? その人物とは
出典:amazon『ゴールデンカムイ』作中屈指の狙撃の名手という設定の尾形ですが、実はモデルが存在します。
それは、カルロス・ノーマン・ハスコック二世というアメリカの軍人です。
ベトナム戦争で活躍したノーマン・ハスコックは、尾形と同じく軍人であり、優秀なスナイパーでした。
では、ノーマン・ハスコックとは具体的にどういう人物なのか、次項から紹介していきます。
尾形のモデルはノーマン・ハスコック! 具体的な類似点は?
カルロス・ノーマン・ハスコック二世は、アメリカ合衆国の軍人で海兵隊に所属していました。
特に狙撃能力の高さで高い評価を得たノーマン・ハスコックは、数々の偉業を達成。愛用の軍帽に白い羽をつけ、ホワイトフェザーの異名で知られるようになります。
『ゴールデンカムイ』のなかで随一の狙撃能力をもっている尾形と、ホワイトフェザー、ノーマン・ハスコックは、優秀なスナイパーといった点で一致します。
また、尾形とノーマン・ハスコックの最大の類似点として、もっとも特徴的なのが狙撃ポーズです。
尾形の狙撃ポーズは、座り、半身をひねって肩越しに銃を構えるという独特のものですが、これは実在するノーマン・ハスコックの写真のポーズとソックリです。
『ゴールデンカムイ』の作者、野田サトルは実在の人物をモデルとしたキャラクターを多く登場させているので、尾形のモデルがノーマン・ハスコックであることは間違いないと思っていいでしょう。
まとめ
以上、尾形のプロフィールと魅力を紹介しました。
尾形は出生に大きな闇がありながらも、軍人として、また一人の人間として非常に魅力的なキャラクターです。個性的なキャラクター揃いの『ゴールデンカムイ』のなかで、尾形が人気投票で二位に輝いたのも、尾形の危うい魅力に惹かれた人が多いということでしょう。
『ゴールデンカムイ』の物語は網走編で佳境を迎え、舞台は樺太半島からロシアへ。
金塊争奪戦を巡る戦いのなかで、尾形の目的が明らかになるのでしょうか。また、そのとき、主人公、杉元やアシリパと尾形の関係はどう変化するのでしょうか。
今後の『ゴールデンカムイ』からも目が離せません。
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