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2020/08/10
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『ガンダム』ジムで君は生き延びられるのか!? カスタムされた機体の性能や搭乗パイロットを解説

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【2019年8月更新】今年40周年を迎えた機動戦士ガンダム。各シリーズではさまざまなモビルスーツが登場します。そのなかでもファーストガンダムから最新作まで、ほとんどの作品で大量に登場し、そして破壊されるモビルスーツGM ジム。近年このジムを主役にした作品も登場するほど、根強い人気もあるジムに注目し徹底解説します。見せてもらおうか、ジムの性能とやらを!

目次

『ガンダム』のジムとは

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サンダーボルトに登場するカスタマイズされたRGM-79ジム

ジムは『機動戦士ガンダム』において、ジオン軍からすると地球連邦軍のヤラレ役という印象が強いモビルスーツです。しかし主役機のガンダムと同等レベルの系統と派生した機体があり、その種類は50体に達するほどです。

様々な性能が追加されるなど、豊富なバリエーションの機体が開発され、活躍しています。その魅力に迫るためにまず、ジムとはどのようなモビルスーツなのか、さっそく掘り下げていきましょう。

ジムの魅力・役割について

ジムは「ガンダム」という宇宙を舞台にした壮大な物語のなかでどのような役割を担って戦い、そして破壊されるのでしょうか。ジムは多くのガンダムファンの心を魅了し続けています。

「ガンプラ」でもジムシリーズは欠かせない存在です
。ここではジムの活躍や役割について詳しくご紹介します!

ジムの華麗な活躍

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ジムは最初に登場する『機動戦士ガンダム(ファーストガンダム)』ではヤラレ役、いわゆる雑魚キャラのような立ち位置でした。ジャブロー潜入作戦でシャア専用ズゴックに腹部を貫通させられたシーンがあります。

この場面はシャアが復活し、セイラやアムロとも大切な展開があった、ガンダムファンにはいわずと知れた名シーンです。この時期のデザインはアニメ化しやすく、ガンダムと比べるとかなり簡素化されたデザインになっています。

ガンダムシリーズは戦争アニメなので、モビルスーツは戦闘を行わなければいけません。もちろん、勝つためには高性能な機体が必要となりますが、生産性の高さも必要不可欠です。そこで、生産コストを下げ、生産性を確保するために、装甲などの装備や、機体本体の性能が最低限に抑えられています。

ファーストガンダム以後の作品での活躍と役割は、ヤラレ役という点では変わりませんが、汎用性を生かしてカスタムされた機体やキャノン装備、スナイパー装備などより攻撃性を向上させた機体も登場しています。さらには寒冷地仕様や宇宙線仕様などの開発も。こうした汎用性の高さも、生産性に重きを置いたジムの特徴と言えるかもしれません。

試作機と量産機の違いについて

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試作機(プロトタイプ)はガンダムの場合、何か特別な機体を開発するために製造されること多いです。例えばRX-78ガンダムはいくつかの試作機が製造されます。

例えば、アムロが搭乗する機体は1号機RX-78-1ではなく2号機になります。型式番号のRX-78-2がその証です。ではジムのような量産機はどうでしょう。量産機はまず、ベース(母体)となる機体が存在します。ジムの場合はガンダムがベースです。

つまりガンダムの1号機、2号機のテスト・実践データを基にジムが量産されているのです。もちろん量産型なので、簡単に早く製造できるように、装備や機体の性能を下げることで極限までコストカットされており、生産性が向上しています。

可変機と量産機の違いについて

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可変機の代表Zガンダムのひとつ、MSZ-006-3 Zガンダム3号機

まず可変機の説明の前に、なぜ可変機開発にいたったのかを説明します。ガンダムを長距離で運ぶことと攻撃性を上げるという目的から「Gファイター」が開発されました。しかし戦闘中にガンダムと合体させる時間がかかるため、運用には課題が残っていました。

その課題解消のために可変機が開発されます。『機動戦士Zガンダム』でMSZ-006 Zガンダムが初の可変主役機として変形機構が搭載された機体が登場します。この機体はMS形態から巡航形態へ変形するのです。もちろんMSZ-006ができ上がるまでに試作機がたくさんつくられています。

可変機は広範囲に対して攻撃性が高い機体ですので戦争を有利にするには量産が必要なはずです。しかし、ジムという名前がついた可変タイプは製造されていないようです。なぜでしょうか? それは可変機の製造コストがかかりすぎだからと考えられます。コストを比較してみるとわかりやすいと思います。

たとえば可変機1機の方がジム1機と爆撃機1機よりもコストが大きいとします。その場合、地球連邦軍は1機の性能を向上するよりも、安価な2機を製造し戦場に送り込むほうが効果的と考えたわけです。ようするに2倍以上の人間をジムに搭乗させて戦場に送り込むという物量作戦を行うほうが攻撃力・コスト的にも効果があったと考えられます。こうした背景から連邦軍は圧倒的な物量戦で一年戦争を勝利します。

そしてジムは連邦軍のMSにおける量産機の地位を獲得していくわけです。

なぜジムは長期にわたって主力運用されたのか

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連邦軍は、なぜジムを量産の主力としたのでしょうか? ひとつはジムが持たれているイメージです。ファーストガンダムでジオン軍より白い悪魔と呼ばれ恐れられた「ガンダム」の量産型というイメージがあります。しかしイメージがあってもジム自体は決して強くありません。連邦軍は物量を増やして攻撃力を上げていくのです。

それに加えて圧倒的なコストパフォーマンスです。機体自体がどのように開発されるかの説明しましたが、つぎにコストがかかるのは消耗品つまり武器です。

戦闘には武器が必要です。次にその消耗品である武器に注目してみましょう。まずジムに標準装備されたのは「ビーム・スプレーガン」「ビーム・サーベル」「頭部のバルカン砲×2門」です。


ジムの武器

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まず「ビーム・スプレーガン」ですが、ガンダムに装備された「ビームライフル」と比較すると攻撃力(出力)が低く、その分コストもかからないと想定されます。そのスプレーガンは名前のとおりスプレーのように広がってビームが拡散する「レンジショット」を含んだ3つのモードがあります。

「レンジショット」はビームが拡散しますので、あたる確率は上がりますが、拡散する分ダメージ力は低くなります。ほかに単発攻撃の「シングルショット」、面制圧用の「バーストショット」があり、威力はありませんがコストメリット、利便性が高い武器となっています。

他にビーム・サーベルは格闘用、バルカン砲は実弾ですがこれも近距離用となりジムは長距離より近距離の武器が主になります。当時、ジオン軍の量産型は「MS-06 ザクⅡ」です。ザクの主力武器は実弾マシンガンでしたので、攻撃面・開発スピード・コスト面で十分上回りました。その後『機動戦士ガンダム』以降ジムの武器は、さまざまな展開をしていきます。

【ジム】のバリエーション

ジムは、ガンダムやザクに匹敵するほどさまざまなバリエーションと種類が存在します。また、いくつかの以下の系統に分けることができます。そこで、系統別に形式番号と登場する『作品名』を紹介します。

どの機体がどの作品で活躍したのかをジム目線で見直すとまた違った、「ガンダム」が見えてくるかのしれません。その豊富なバリエーションを各系統ごとに代表的な機体を取り上げてみます。

ジムの系統

先行量産型ジム系統

この系統は、一年戦争でのホワイトベースの動向とは別に連邦軍の宇宙要塞ルナツーで生産されていた系統になるため、ファーストガンダムには登場しません。しかしその後のアニメや漫画・小説などでこの系統のジムが多く登場します。この系統の派生でゲーム『機動戦士ガンダム外伝』でブルーディスティニーという機体が登場します。

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RGM-79〔G〕陸戦型ジム

これはRGM-79〔G〕陸戦型ジムです、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』でとくに活躍しますが、ジオン軍のザク同様、戦争の道具として印象が強く描かれています。

陸戦でのさまざまな武装ができることが特徴で、シールドには地面に突き刺して機体固定する爪があり、ときには格闘武器としても利用できます。

長距離の攻撃や機材運搬でかがむことが多くひざ部分には固定スパイクがあります。このように宇宙・地上での実践を重ねた装備・機体となっています。ミサイル・ランチャーなど、実践装備でミリタリー感が強く、この機体のファンも少なくありません。

・RGM-79〔E〕初期型ジム
     『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』
・RGM-79〔G〕陸戦型ジム
     『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』
・RGM-79〔G〕ジム・スナイパー
     『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』
・RGM-79BD ブルーディスティニー 
『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』(ゲーム)

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ジムという名前がないブルーディスティニー1号機

前期量産型ジム系統

この系統は『機動戦士ガンダム』に登場し、ジャブロー基地で製造されたGMの系統となります。一般的に知られているジムの系統となるでしょう。

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RGM-79 前期量産型ジム後期型

これはRGM-79 前期量産型ジム後期型です。最初に『機動戦士ガンダム』の第29話でジャブローで初めて登場します。

アニメではジムの歩行音やスプレーガンのビーム音がとてもチープでその音からも弱さを演出されています。見た目だけではなく音までこだわっているあたり、さすが『機動戦士ガンダム』です。

そして、このジムの登場により一年戦争の戦局が大きく変わっていきます。
歴史が変わった瞬間であり、40年に渡るガンダムシリーズにおけるジムストーリーの始まりでもあります。

代表的なパイロットでは『機動戦士ガンダム』の第36話で「シン」というパイロットがソロモン戦で出てきます、そのほかに『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』で「スレッガー・ロウ」が搭乗しスレッガー隊の隊長として活躍します。

・RGM-79 ジム前期生産型
・RGM-79 前期量産型ジム後期型
     『機動戦士ガンダム』
     『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』
     『機動戦士ガンダム サンダーボルト
・RGM-79L ジム・ライトアーマー
・RGM-79GL ジム・コマンド・ライトアーマー
・RGM-79SC ジム・スナイパーカスタム
       『機動戦士Zガンダム』
・RGM-79KC ジム・インターセプトカスタム
・RGM-79HC ジム・ガードカスタム
・TGM-79 ジム・トレーナー
・RGC-80 ジム・キャノン
      『機動戦士ガンダムUC
      『機動戦士Zガンダム』
・RGC-80S ジム・キャノン(空間突撃仕様)
・RGM-79U ジム・スループ
・RGM-79V ジム・ナイトシーカー
・RGM-79LV ジム・ナイトシーカーⅡ

後期生産型ジム、ジムコマンド系統

『機動戦士ガンダム』の一年戦争後半に開発されたジムが多く、『機動戦士ガンダムUC』でアクア・ジムが登場するなど、ジムが量産の主力を継続している証でもあります。

この系統で映像化された『機動戦士Zガンダム』のジム・スナイパーⅡはその造形美で多くのファンがいます。

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・RGM-79 ジム後期生産型
・RGM-79F 陸戦用ジム
・RAG-79 アクア・ジム
      『機動戦士ガンダムUC』
・RAG-79-G1 水中型ガンダム
・RGM-79F デザート・ジム
・RGM-79F 装甲強化型ジム
・RGM-79D ジム寒冷地仕様
     『機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争
・RGM-79G ジム・コマンド(コロニー戦仕様)
     『機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争』
・RGM-79GB ハイブースト・ジム
・RGM-79GS ジム・コマンド(宇宙戦仕様)
     『機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争』
・RGM-79SP ジム・スナイパーⅡ
     『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』
・RGM-79S ジム・スパルタン
・RGM-79E ジム・スカウト
・RGM-79ARA NT試験用ジム・ジャグラー
・RGM-79D ジムダイバー
・RGM-79DO ジム・ドミナンス

ジム改系

ジムの改造系統は多いのですが映像化されたものは少なく、漫画などで活躍している機体がそろう系統。ジムの機動性やパワーを向上させたタイプの機体などがあります。

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・RGM-79C ジム改
 【機動戦士ガンダム MS IGLOO-黙示録0079
・RGM-79C ジム改高機動型
・RGM-79  パワード・ジム
 【機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY
・RGM-79FP ジム・ストライカー
・RGM-79FP ジム・ストライカー改
・RGM-79FC ストライカー・カスタム
・RGM-79EW EWACジム
・RGM-79SR ジム・スナイパーⅢ

ジム・カスタム系

『機動戦士ガンダム 0083 STARDAST MEMORY』で登場する機体です。
一年戦争が終結した後の時代のため、新たなジムを開発する前にカスタマイズされたジムが登場し活躍しています。

・RGM-79N ジム・カスタム
 【機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY】
・RGM-79N-Fb ジム・カスタム高機動型
・RGC-83 ジム・キャノンⅡ
 【機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY】
・RGM-79Q ジム・クゥエル
 【機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY】

ジムⅡ系

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『機動戦士Zガンダム』で登場する機体。ファーストガンダム同様に量産型のヤラレ役に徹した機体のひとつです。

Zガンダムでは同じ機体で「反地球連邦組織エゥーゴ」と「地球連邦軍特別部隊ティターンズ」でカラーが違います

・RGM-79R ジムⅡ(エゥーゴ仕様)
      【機動戦士Zガンダム】
・RMS-179 ジムⅡ(ティターンズ仕様)
      【機動戦士Zガンダム】

ジムⅢ系

ジムとしては、主系統でいうと3代目にあたり、最終系のジムとなります。

この後もジムは登場しますが、後継機体のネモ、ジェガンへと移行していき、大きな意味でファーストガンダムから続いた量産型ジムの活躍は終盤を迎える系統です。

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・RGM-86R ジムⅢ
     【機動戦士ZZガンダム】
     【機動戦士ガンダム UC】
・RGM-86EW 早期警戒型ジムⅢ
  漫画【機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ】
・RGM-86N ヌーベル・ジムⅢ

【ジム】の後継機体・登場作品

最後にジムの後継機体の紹介をします。ジムという名前はついていませんが、ジム顔の面影や役割を引き継いでいます。

作品名とともにご案内します。そしていよいよ可変機の量産化が開始されていきます。

新たな量産型

『機動戦士Zガンダム』・『機動戦士ZZガンダム』で
ネモは、Ⅱ・Ⅲまで開発される主力量産型MSのひとつです。

・MSA-003 ネモ
・MSA-004 ネモⅡ
・MSA-004K ネモⅢ

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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
ジェガンは量産型ではありますが、リ・ガズィやνガンダムの開発と同時期のためかデザインが似ている部分が含まれます。この機体は汎用性が高くさまざまな武器の搭載可能となります。

・RGM-89De ジェガン(エコーズ仕様)

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かっこいい量産型MSへ派生

『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』
スタークジェガン・リゼルなどユニコーンでは連邦軍もジオン軍もさまざまな機体が出ます、そのなかでもこの2体は量産型という枠を超えた機体。
リゼルは可変機タイプの量産型で、最近の量産型のなかではファンが多い機体です。

・RGM-89S プロト・スタークジェガン
・RGZ-95C リゼル


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『ガンダム』ジムのまとめ

さて、「ジム」の豊富なバリエーションとその魅力はいかがでしたでしょうか? 通常ロボットアニメは主役機、敵主役機が目立ちますが、「ガンダム」ではあえて量産型にスポットをあてた作品も多くあります。

ジムは、ただのヤラレ役ではないこともおわかりいただけたと思います。ぜひガンダムシリーズを一度ジム目線でご覧になってみてください

たくさんのジムが戦っており、その戦局や戦略まで見えてくる作品もあります。また違った「ガンダム」の世界が見れますよ。

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