『けいおん！』アニメシリーズ、映画のあらすじを徹底解説！　続編の可能性も考察

『けいおん！』1期の本編あらすじを解説

桜ヶ丘高校に入学した平沢唯は、今までなにをしてきたわけでもない、普通の人生を送っていました。

「高校生になったからには、なにかしなきゃいけない。けど何をすればいいのか分からない」そんな葛藤を抱えていたのです。

ある日、軽音楽部の部員募集を見た唯は、軽い音楽＝カスタネットなどの簡単な楽器で遊ぶ部活と思い込み、入部を決意。

部室へ行くと同学年の田井中律、秋山澪、琴吹紬がいたのです。大元は勘違いでしたが、ここから物語が始まります。

晴れて軽音楽部に入部した唯はメンバーとともに毎日お茶をしたり、楽器を買うためにアルバイトをしたり、紬の持っている別荘で合宿をしたり、時には練習してオリジナル曲を作ったりと、真面目とは程遠いながらも4人だけの思い出を作り上げていきます。

2年生に進級した唯たちは、新入生歓迎会を演奏を披露し新入部員を獲得する作戦に。

その結果1年生の中野梓が入部します。

真面目に練習したい梓とふわふわした雰囲気の2年生たち。

最初は考えの違いから気まずい雰囲気になってしまったり、梓も退部を考えるほどでしたが、気づけばその雰囲気に馴染んでしまいます。

2回目の文化祭を前に「放課後ティータイム」というバンド名が誕生。

トラブルがありながらも入部してから今までの思い出、「あの頃の私へ。大丈夫だよ」という唯の成長したメッセージと「ふわふわ時間」とともに、第1期の本編は幕を閉じます。

本編終了後番外編が放送され、アルバム収録曲「冬の日」をテーマとした日常回、学校を飛び出してライブハウスでライブをする2話が放送されました。

『けいおん！』2期の本編あらすじを解説

1期から時間が流れ、季節は春に。唯たちは3年生に、梓は2年生になりました。

このまま唯たちが卒業してしまうと、軽音楽部は来年梓一人になってしまうことに気づいた一同。新入部員の獲得へ動き出します。

結果として新入部員は獲得できず、これ以上動くよりも5人で過ごす最後の1年を大切にしようという結論になるのでした。

修学旅行やマラソン大会、澪のファンクラブ交流イベントや夏フェスなど様々なイベントに参加し楽しみ、思い出を増やしていきます。

文化祭ライブは生徒会、先生が主導で観客までも巻き込んだ大掛かりなサプライズとともに開幕。

新曲含め1話まるまるライブに使用する豪華な回となりました。最後の部室シーンは『けいおん！』作品で初めて終わりを意識させたものになっています。

そして最後の文化祭ライブが終了すると、終わりを感じさせる雰囲気が少しずつ強くなっていきます。

受験勉強や卒業についての話題が増え、梓の寂しさは強くなっていく一方。

ストーリーも梓視点で進行していく機会が増えていきます。

受験では唯たち3年生が全員同じ大学へ合格。春からも4人で過ごせることに。

めでたいながらも、それにより更に別れが近くなったことを実感してしまいます。寂しさを隠すかのように強がる梓。

しかし卒業式の日、ついにその思いはこらえきれずに涙として流れてきます。

泣き出してしまった梓を慰めるように、そして感謝を伝えるように最後に披露した「天使にふれたよ！」は、3年生たちが梓に内緒で作っていた曲でした。

3年生が去った後に更にサプライズが。唯の妹であり友人である憂と、友人である鈴木純が軽音部へ入部することに。廃部の危機も免れます。

こうして桜ヶ丘高校軽音部の日常は幕を閉じ、それぞれ新たな日々を送ることになっていくのでした。

本編終了後、パスポートを取りに行く回、昔撮った勧誘ビデオを見る回、顧問である山中さわ子に焦点を当てた回と、日常回3話を番外編として放送しました。

劇場版『けいおん！』のあらすじを解説

時系列的には受験が終わり、卒業式を待つ間の話になります。

受験が終わり、いつものようにお茶を楽しむ放課後ティータイム。ふと唯が「私たち、先輩らしいことなにもしてない！」と気づき、卒業する前に梓へ何か贈物をすることを決意します。

贈り物をどうするか悩む3年生。最近なんだかよそよそしいと3年生を疑う梓は、なにかよからぬことになってるのではと勘違いを始めます。

そんなある日、同級生のバレー部が卒業旅行でハワイへ行くという情報を聞き、軽音部でも「5人で」卒業旅行としてロンドンへ行くことに。

準備から渡航、観光の中で梓はますます3年生がなにか隠していることに疑問を強めていきます。

旅行最終日前日、以前出演したライブハウスのスタッフから電話があり、ロンドンで開催される日本に関するイベントに出演してほしいとのオファーが。

行程ギリギリながらもライブを終え、みごと放課後ティータイムは海外進出を果たしたのでした。

帰国後の登校日、ロンドンでライブをしたことが話題となり、教室でもライブをしてほしいとクラスメイトに頼まれます。

顧問の山中さわ子の協力もあり、無事にライブは敢行。最後に「U&I」をえんそうし、放課後ティータイム最後のライブは幕を閉じました。

ライブを終え、梓への贈り物も佳境に入った4人。屋上で贈り物の最終確認をしていると、ふいに最後のフレーズが思い浮かび、贈り物が完成。

そして梓への贈り物「天使にふれたよ！」を披露。ここでTVアニメ本編の最終話とつながります。

演奏後の帰り道、「私たち、どこへだって行けるよ」と唯が言い、走り出す5人が映し出され、映画は終わります。

本作品は、TVアニメの終盤エピソードを梓視点から3年生視点に変えています。

番外編でパスポートを取った回の伏線を回収や「天使にふれたよ！」の制作過程が語られた、シリーズ集大成の作品となりました。

原作との違い

原作『けいおん！』はコミックス4巻と短い作品です。

この長さを1期12話（+番外編2話）、2期24話（+番外編3話）、劇場版と放送するために大きくエピソードを追加しています。

それによるキャラクターの違いというのも若干生まれています。

例えば澪であれば、原作では泣いたり驚いたりする姿が目立ちますが、好きな物にはついテンションが上がってしまったりといったアクティブな一面が見られます。

律であれば大雑把で元気な姿が目立ちますが、アニメでは照れたり家事が得意だったりと女の子らしい一面が見られます。

このように、原作以上にキャラへの掘り下げが行われており、より感情移入をしやすくなっているわけです。

新シリーズ『けいおん！Shuffle』あらすじ解説

主人公・佐久間紫と友人の清水楓は、放課後ティータイムの文化祭での演奏を見てバンドを始めたいと思った高校1年生。

しかし紫の高校には軽音楽部はなく、会員が1人しかいない同好会があるのみでした。

紫と楓に席で挟まれていた澤部真帆に案内してもらい、同好会を見学することにした3人。

唯一の会員であり代表である2年生の佐藤莉子に会い、話を聞くことに。

昔は部として活動しており、部員も沢山いたこと、みんな辞めてしまい今は一人であること、現在は生徒会に部室の立ち退きを要求されているとのことです。

紫は部室にあったドラムセットを見て入部を決意。楓も入会することにし、真帆もまたなし崩しで入会することになりました。

2018年12月現在で連載されているのは5話まで。

紫はドラム、楓はベース。真帆はギターと担当パートが決まり、楽器購入の話まで進んでいます。

早くも一人ひとりのキャラクターの個性が目立ちはじめ、これからの展開に期待が持てます。

澪、律が本編に登場?

『けいおん！Shuffle』の時系列は、全シリーズ『けいおん！』の文化祭の時期（何年生時のライブかは不明）とリンクしている可能性が高く、それを示唆する描写も描かれています。

第1話ですでに前シリーズの律と澪が1コマだけ登場しているのです。それも制服姿で。

ちなみに律は名前が出てきますが、澪は「ベースのパンツの人」と表現されています。1年生の頃の文化祭の話ですね。

つまり放課後ティータイムとShuffleのバンドが巡り合う、セルフクロスオーバー的な作品にすることもできる可能性が出てきました。

『けいおん！』3期の可能性①　『けいおん！College』

『けいおん！College』は、桜ヶ丘高校を卒業した唯たち4人が大学でも軽音部に入部。バンドと大学生活を過ごす作品です。

新たに大学で出会ったキャラクターたちと競い合ったり、大学特有の悩みを乗り越えたりと、少し成長した4人の姿を見ることができます。

紬が勘当されてしまったりと、かつてのキャラクターが少し変わってしまった部分もあります。

アニメ化に関しては、大学というアニメにしづらい舞台、原作が4年間を描き切っていない部分をどう補完するのかが課題となってきます。

『けいおん！』3期の可能性②　『けいおん！Highschool』

『けいおん！Highschool』は、後輩であった梓が最上級生となった高校最後の1年を描いた作品です。

部員には唯の妹であり友人である憂、友人でジャズ研究部と掛け持ちである純の3人が軸となり、新たに加わった1年生2人と計5人で活動していきます。

梓が実は歌が少し苦手だったことが明らかになったりと、既存キャラの掘り下げも行われつつ、唯たちがいた頃の雰囲気をしっかりと残した作品になっています。

アニメ化に関しては、前シリーズのメインキャラが一部残り、そこに新キャラを入れることによる入れ替わりの違和感が課題です。

どこまで払拭できるかという部分が鍵になってきます。

『けいおん！』まとめ

今回は『けいおん！』のあらすじを全シリーズ解説、さらに新シリーズについての開設、アニメの続編についての考察をしました。

全エピソードを振り返ると、いかに『けいおん！』という作品が愛され、話題を呼んだ作品かという部分が見えてきます。

はじまった新シリーズに関しても、原作への期待はもちろん、アニメ化の可能性も高いです。

日常系作品の金字塔として、今もなお『けいおん！』という作品は大事にされているのです。