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人気音楽ユニットのCHAGE and ASKAが、1994年にリリースした楽曲「On Your Mark」のプロモーションフィルムとして、スタジオジブリ制作、宮崎駿監督で制作された短編アニメーション。
1995年に「ジブリ実験劇場」と銘打ち、映画『耳をすませば』と同時上映で劇場公開され、大きな話題を呼んだ。
舞台は、地球上が放射能で汚染された世紀末後の未来。さまざまな病気がまん延し、人類は地下でひっそりと暮らすようになっていた。ある日、武装した警官隊が「聖NOVA'S CHURCH」というカルト教団の施設に襲撃を仕掛ける。
警官隊はあっという間に施設を制圧するが、施設の奥の部屋で警官ふたりは気絶した翼の生えた少女を発見する。ふたりは少女をすぐに介抱するが、やってきた政府機関が少女を研究材料として連れていってしまう。
やりきれない思いを抱えた警官ふたりは、少女を救出するため政府機関の施設への潜入を決意する。ふたりは少女を助けることができるのか?
カルト教団「聖NOVA'S CHURCH」の施設を襲撃した、警官隊の1人。翼の生えた少女を発見し、介抱する。やりきれない思いを抱え、政府機関に連れていかれた少女を救出するため、茶髪の警官とともに政府機関の施設へ潜入していく。
カルト教団「聖NOVA'S CHURCH」の施設を襲撃した。翼の生えた少女を助けるが、少女は政府機関に連れ去られてしまう。再び少女を救出するため、サングラスをかけた警官とともに政府機関の施設へ潜入する。
カルト教団の施設内で、警官ふたりが発見した翼の生えた少女。政府機関に身柄を拘束されるが、警官ふたりにより救出される。
今作はCHAGE and ASKAが1994年にリリースした楽曲「On Your Mark」の、プロモーションフィルムとして制作されました。コンサート演出の一環として、アニメと楽曲のコラボが発案され、宮崎駿への依頼が実現したのです。
本編は楽曲の長さに合わせた、約6分40秒の短編です。楽曲と効果音のみで、セリフは一切ありません。主人公である警官ふたりのビジュアルは、CHAGE and ASKAをモチーフにしたものとなっています。
CHAGE and ASKAのコンサート会場で上演されたほか、スタジオジブリ作品の映画『耳をすませば』と同時上映され評判を呼び、長編化を望む声も多く上がりました。
製作スタジオジブリ、宮崎駿作品ということもあり、今作には歴代のジブリ作品を連想させる設定があります。
「放射能により汚染された世界で、人間は地下で暮らすようになっている」という設定は、『風の谷のナウシカ』における「腐海」などを連想させます。
また政府機関の施設へと潜入し、少女を救出した後の逃走劇におけるカーチェイスや爆破シーンなどのアクション演出の数々は、同じくジブリ作品の『天空の城ラピュタ』を思い出させるものとなっています。
6分40秒のプロモーションフィルムということで、ほとんどの人は楽曲とハッピーエンドのストーリーに注目することでしょう。しかし短い本編のなかに、巨匠宮崎駿は強烈なメッセージを込めています。
宮崎駿監督作品では環境破壊などを通して、人間の欺瞞を痛切に描いてきました。今作でも放射能に汚染された未来世界、冒頭の虐殺シーンや、放射能マークを見せることで、現代社会に対する皮肉が込められています。
楽曲としての「On Your Mark」は、夢や恋愛を連想させる歌詞です。しかし今作の演出のなかには、宮崎駿が伝えたいメッセージが詰まっているのです。
2001年7月20日に公開されて以来、日本歴代興行収入第1位の記録を守り続けてきた日本最高峰の名作アニメーション映画『千と千尋の神隠し』。スタジオジブリ制作で、監督は宮崎駿。2020年6月26日より、全国372の劇場で再上映される。10歳の千尋(柊瑠美)は、すぐに親に甘えてしまう現代っ子気質な少女。神々の住む異界へと迷い込んでしまい、生きて元の世界に戻るため、湯屋「油屋」で必死に働く日々を過ごす。主人公の千尋は、簡単なことで卑屈になって親に甘えてしまう性格。一家そろって引っ越し先へ向かっていた最中、森の中のトンネルへと立ち寄り、無人の街へと迷い込んでしまった。お腹を空かしてしまった父親(内藤剛志)と母親(沢口靖子)が店先の食事を勝手に口にしてしまう中、夜がやってきて街には見たことのない怪物たちがあふれかえる。怖くなった千尋は父親と母親の元へ急ぐが、そこには豚に姿を変えられてしまった両親の姿が。両親も帰り道も失った千尋が出会ったのは、12歳の少年・ハク(入野自由)だった。「ついておいで」ハクにいわれ、元いた世界に戻るために湯婆婆(夏木マリ)のところで働くことを勧められる。そして魔女・湯婆婆が経営する湯屋「油屋」で必死に働く日々が幕を開けるのであった。
宮崎駿が原作・脚本・監督のすべてを7年ぶりに担当し、興行収入155億円を叩き出した、子ども向け大冒険アニメーション映画の傑作。2008年7月19日に公開された。主人公は、崖の上の家に母親のリサ(山口智子)と住む5歳の普通の男の子・宗介(土井洋輝)。ある日、海でポニョを保護した結果、ポニョの脱走と海の時代を巡る大アドベンチャーに巻き込まれていく。どこにでもいる5歳の男の子・宗介が海で船のおもちゃ遊びをしていたところ、奇妙な生物が空き瓶を頭にハメて流されてきた。宗介はその生物を金魚だと思って助け、ぽにょっとした体型からポニョ(奈良柚莉愛)と名付ける。宗介はポニョを、幼稚園や母親のリサが働く介護施設に連れて行ったりしては、周囲の人間にポニョのことを「金魚だよ」と紹介していく。周囲からも可愛がられ、認められていくポニョだが、憎まれ口が絶えないトキ(吉行和子)だけは「人面魚じゃないか」「津波がくるよ」とポニョのことを恐れていた。ポニョを大事にすることを決意する宗介だが、突如海の中から現れた奇妙な男にポニョが連れ去られてしまい…!? 宗介とポニョによる、世界の命運をも巻き込む海の大冒険が幕をあける。
平安時代に書かれ、日本最古の物語ともいわれる『竹取物語』。作者未詳のこの歴史的作品を原作とし、スタジオジブリが2013年に公開した映画である。原案・監督・脚本を担当したのは、『火垂るの墓』や『おもひでぽろぽろ』など数々の名作を生み出してきた、日本を代表するアニメーション監督・高畑勲。1999年公開の『ホーホケキョ となりの山田くん』から約14年ぶりの監督作品であり、企画の立ち上げから完成までに約8年もの歳月をかけた渾身の作品。昔、ある山里に翁(地井武男)と妻の媼(宮本信子)が、2人で暮らしていた。ある日竹を取りに出かけた翁は、竹林のなかでひときわ明るく光輝くたけのこを見つける。そこにはなんと、手の平にのるほどの小さな姫君がいたのである。驚いた翁はさっそく姫君を手で包み、家に大切に連れて帰った。すると、その姫君はたちまち大きくなり、その日のうちに人間の赤ん坊の大きさに成長したのである。姫君(朝倉あき)の成長は驚くほど速く、半年も経たないうちにすっかり少女へと成長してしまったため、近所の子どもたちから「たけのこ」と呼ばれ、慕われるようになる。姫君にとって、ガキ大将の少年・捨丸(高良健吾)や仲間たちと遊び、ともに野山をかけまわる時間はこの上なく幸せな日々だった。しかし、翁はそんな姫君を高貴な姫君に育てあげるため、無理矢理都へ連れて行こうとするのだった…。
2020年3月20日、原作「100日後に死ぬワニ」の連載が最終日を迎えました。2019年12月12日から、原作者きくちゆうきのTwitterに100日間毎日投稿された何気ないワニの日常を綴った4コマ漫画の最終話は、いいねの数が214万という国内Twitterの歴代最多数を記録、エンゲージメントは2億を超え、日本を感動の渦に巻き込みました。 その100日間のワニの日常と、そこから100日後の大切なものを失った仲間たちの姿を描いたアニメーション映画『100日間生きたワニ』がいよいよスクリーンに登場。 監督・脚本は、原作に込められたメッセージに強く共感し映画化を熱望した『カメラを止めるな!』の監督・上田慎一郎とアニメーション監督としても活躍するふくだみゆき夫妻。脚本開発中にコロナ禍に直面し、劇的に変わってしまった日常と価値観の変化に戸惑いながらも、その気持ちを登場人物たちに重ね、新たに構成を練り直し、より深いメッセージのこもった脚本が仕上がりました。 そんな監督らの思いに感銘を受け集結したスタッフたち。「宇宙戦艦ヤマト」をはじめ歴史的名作を手掛けてきた日本のレジェンドアニメーター・湖川友謙がコンテ・アニメーションディレクトとしてペンを持ち、J-POPを牽引する巨匠・亀田誠治が音楽を担当、いきものがかりが主題歌を書きおろし作品を彩ります。 また主人公ワニの声には神木隆之介、親友のネズミに中村倫也、同じく親友のモグラに木村昴、ワニが恋するセンパイ役に新木優子、そして映画オリジナルキャラクターのカエルに山田裕貴と、豪華俳優陣らがキャラクターに命を吹き込みます。 こんな時代だからこそ、大切なものを見つめ直し、前を向いて進んでいくあなたに贈ります。 【ストーリー】 桜が満開の3月、みんなで約束したお花見の場に、ワニの姿はない。親友のネズミが心配してバイクで迎えに行く途中、満開の桜を撮影した写真を仲間たちに送るが、それを受け取ったワニのスマホは、画面が割れた状態で道に転がっていた。 100日前―――入院中のネズミを見舞い、大好きな一発ギャグで笑わせるワニ。毎年みかんを送ってくれる母親との電話。バイト先のセンパイとの淡い恋。仲間と行くラーメン屋。大好きなゲーム、バスケ、映画...ワニの毎日は平凡でありふれたものだった。 お花見から100日後――桜の木には緑が茂り、あの時舞い落ちていた花びらは雨に変わっていた。仲間たちはそれぞれワニとの思い出と向き合えず、お互いに連絡を取ることも減っていた。そんな中、みんなの暮らす街に新たな出会いが訪れる。引っ越ししてきたばかりで積極的なカエルに、ネズミたちは戸惑いを隠せず... 変わってしまった日常、続いていく毎日。これは、誰にでも起こりうる物語。
『ホーホケキョ となりの山田くん』は、1999年7月に劇場公開された長編アニメ映画である。原作は朝日新聞の朝刊に掲載されていた、いしいひさいちによる4コマ漫画『となりのやまだ君』で、制作はスタジオジブリ。『火垂るの墓』や『平成狸合戦ぽんぽこ』など人気作品を手掛けてきた高畑勲が監督を務め、これまで数々のスタジオジブリ作品の製作に携わってきた徳間康快が製作総指揮を務めている。主要登場人物の声優は、女優の朝丘雪路や俳優の益岡徹といったベテラン俳優陣が担当している。とある田舎にある平凡な家族、山田家。母のまつ子(朝丘雪路)、父のたかし(益岡徹)、息子ののぼる(五十畑迅人)、娘ののの子(宇野なおみ)、祖母のしげ(荒木雅子)の家族5人、仲睦まじく生活している。一見普通の家族だが、この家族、どこか変? 山田家の日々の生活をのぞき見すると、クスッと笑ってしまうようなほのぼのエピソードがいっぱい。山田家のみんなが織りなす短編のストーリーが、オムニバス形式で描かれる。なぜ山田家はこんなに平和なのか? 心があたたかくなる山田家の日常から目が離せない!
累計発行部数1,200万部を突破した宮崎駿による同名漫画が原作の、世紀末ファンタジー『風の谷のナウシカ』が2020年6月26日より全国の映画館で再上映! 腐海が広がり人々の住める領域が狭まる中、トルメキア軍が風の谷を占拠した。ナウシカ(島本須美)は風の谷を救うため、これ以上蟲たちの怒りを呼び覚まさないため、争いを止める選択肢を追い求めていく。腐海が放つ瘴気により、人間の住む場所が衰退の一途を辿っていた終末の時代。主人公は、風の谷に住み、動物や蟲たちと心を通わすことができる少女ナウシカ。師匠のユパ(納谷悟朗)が風の谷に帰ってから数日が経ったある日、トルメキア軍が風の谷を占拠しに飛行船部隊でやってきた。トルメキア軍は、巨神兵による腐海一掃を画策しているのだ。反対の想いを抱えながらも、ナウシカは風の谷の人々に矛を収めて従うことを提案する。別日、トルメキア軍の飛行船部隊によってナウシカが連行される際、謎の襲撃者によって飛行船部隊が全滅してしまった。小型の飛行船でトルメキア軍のリーダー・クシャナ(榊原良子)らとともに命からがら脱出を果たしたナウシカは、一帯の蟲たちが怒りの感情を震わせていることに気づく。蟲の怒りから襲撃者の少年を救うため、単身で腐海の奥へと乗り込むナウシカなのであった。
映画『コクリコ坂から』は、2011年7月16日から東宝系で放映されたジブリ作品で、映画『ゲド戦記』の監督を務める宮崎吾朗の第2作目である。原作は、少女コミック「なかよし」で連載された漫画作品。今作では、登場人物のアレンジが加えられている。主人公である松崎海の声優を務めるのが、第5回東宝「シンデレラ」オーディションでグランプリに選ばれた人気女優・長澤まさみ。相手役の風間俊の声優には、ジャニーズグループ「V6」きっての実力派俳優・岡田准一が抜擢されている。舞台は1963年の横浜。ちょうど、翌年に東京オリンピックを控えている時代の話である。主人公の松崎海(長澤まさみ)は、丘の上にある「コクリコ荘」と呼ばれる下宿屋の切り盛りをしていた。彼女は、炊事・洗濯・写真の前の水替えを終え、毎日航海の無事を祈る意味で信号旗をポールに掲げ、学校へ行くのである。そして、彼女は気がついていなかったが、風間俊(岡田准一)はその旗を毎朝眺めていた。ある日、校内新聞「週刊カルチェラタン」に、海がなぜ旗を挙げているのか疑問であるという声が掲載されているのを目にした。そんなとき、ある事件が起きたー。
映画『ハウルの動く城』は、2004年11月20日より公開されたジブリ作品である。監督および脚本は宮崎駿が担当しており、イギリス作家のダイアナ・ウィン・ジョーンズが手掛けたファンタジー小説『魔法使いハウルと火の悪魔』を原作としている。魔女の呪いで老婆にされてしまった少女・ソフィーと魔法使い・ハウルとの共同生活は原作を忠実に再現し、その上で随所に宮崎駿流にアレンジを加えて描いている。主人公のハウルの声優には、「キムタク」の愛称で長く親しまれている木村拓哉が抜擢された。父親が遺した帽子屋でお針子として働く長女のソフィー(倍賞千恵子)。ある日、兵隊に絡まれていたところを金髪の美青年・ハウル(木村拓哉)に助けられる。しかし、ハウルに助けられたことにより、ハウルの心臓を狙っていた荒れ地の魔女(美輪明宏)に呪いをかけられ、90歳の醜い老婆の姿へと変えられてしまう。老婆の姿では帽子屋にいられないと思い街を出たソフィーは、カブが頭になっている不思議なかかしを助け、彼が引っ張ってきた動く城へと乗り込むのであった―。