アムロ・レイはアニメ「機動戦士ガンダム」および、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の主人公として登場したガンダム作品のなかでも伝説的なキャラクター。強力なニュータイプ能力を持ち、最強のパイロットとして知られているほか、数々の名言が有名です。アムロが登場した作品について触れながら、その名言や最強と言われた理由、そして歴代の恋人とガンダムなどの専用機について徹底解説します。
アムロ・レイとは? 父や母、年齢などの設定をご紹介!
アムロ・レイは「機動戦士ガンダム」および「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の主人公で、ガンダム作品の歴史である宇宙世紀を代表するキャラクターです。
「機動戦士ガンダム」はテレビアニメとして放送されたもののほか、劇場版アニメ「機動戦士ガンダム 劇場版三部作」、漫画、劇場版アニメ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」といったバリエーションが制作されていますが、基本的なアムロの設定はそのままです。
アムロの父親は地球連邦軍の技術士官としてガンダムの開発に関わっていたテム・レイ、母親はカマリア・レイで、物語が始まったときにはすでに別居していて、地球でひとりで暮らしています。
アムロの誕生日は宇宙世紀0064年11月4日で、「機動戦士ガンダム」に登場した際は15歳で身長は168cmの血液型はAB型です。
「機動戦士ガンダム」では宇宙コロニーのサイド7で暮らしていたところ、ジオン軍の襲撃を受けて避難している最中にガンダムの操作マニュアルを偶然拾ったことから、ガンダムに搭乗します。
初陣で襲ってきたザクⅡ2機を破壊するなど、高い操縦技術を見せてその後は連邦軍のホワイトベース隊に所属し、シャア・アズナブルらジオン軍の強敵と戦いを繰り広げていくことに。
やがて、戦いのなかでニュータイプ能力に目覚めたアムロは、ほかを寄せ付けない圧倒的な操縦技術で、伝説のパイロットとして名前が知られていくことになります。
しかし、戦争終結後の世界を描いた「機動戦士Zガンダム」ではニュータイプ能力を恐れた連邦軍の上層部によって軟禁状態となり、一時表立った活躍はなくなります。
その後、かつての仲間フラウ・ボウとの再会やカツ・コバヤシの説得もあり、パイロットとして復活してエゥーゴの戦いをサポートしました。
直後の「機動戦士ZZガンダム」で描かれた第一次ネオ・ジオン抗争時には、姿を消したシャアの行方を探すため、ふたたび表舞台からは姿を消しています。
そして、シャア・アズナブルがネオ・ジオンの総帥として反乱を起こした際には、地球連邦軍のロンド・ベルのモビルスーツ隊隊長として前線に復帰、地球を守るためにシャアと最後の決着をつけます。
この記事では『アムロ・レイ』の“最後”について解説します。逆襲のシャアでの最後の戦いのあとはどうなったのか!?
アムロ・レイの性格やニュータイプとしての能力をご紹介!
出典:amazon伝説のパイロットとしてしられるアムロですが、その性格は「機動戦士ガンダム」が放送された当時としては、非常に珍しい設定のキャラクターです。
アムロの性格についてや、ニュータイプとしての力について、劇中の活躍を踏まえてながら詳しくご紹介していきます。
アムロ・レイの性格
軍の仕事で家を不在にすることが多かった父の影響で、アムロ・レイは内向的な性格の少年へと育ちます。
ガンダムに搭乗した後もその性格が原因で、ブライト・ノアともめることも多くありましたが、セイラ・マスやマチルダ・アジャンとの出会い、そして戦場での経験を経て戦うことの意義や目的を見出していくようになります。
現在では「新世紀エヴァンゲリオン」などをはじめ、内向的な性格の主人公は珍しくはありません。
しかし、「機動戦士ガンダム」が放送された1979年では「マジンガーZ」をはじめとする熱血系の主人公が多く、アムロのキャラクター設定は非常に珍しいものでした。
戦争の悲惨さという側面も描いている「機動戦士ガンダム」という作品において、何も知らない一般人のアムロという少年が見た大人の世界が反映されています。
アムロ・レイのニュータイプとしての能力
ニュータイプは、宇宙に進出した人類が環境に適応して進化して得た能力と言われており、空間認識能力の向上や、テレパシーのような特殊能力を持っていることが特徴。
戦闘においても、反射神経の上昇によって敵の攻撃を回避したり、射撃力の向上によって性格に敵を狙い撃つなど、有効な力として知られています。
アムロはガンダムに搭乗した当初、ニュータイプとしての能力はありませんでしたが、ジオン軍のエースパイロットであるシャアやラル、黒い三連星たちと戦いを繰り広げるなかで、徐々にその力を覚醒させていきます。
覚醒したアムロの力は手も足も出なかったシャアと対等に戦えるようになったほか、コンスコン艦隊との戦いでは3分で12機のリック・ドムを全滅させるほど。
やがて、アムロは同じニュータイプの力を持つ女性ララァ・スンと心を通わせますが、シャアとともに戦場に現れた彼女を誤って殺してしまいます。
このララァの死によってアムロは心にトラウマと呼べる傷を追い、ニュータイプとしての成長を自ら止めてしまいます。
アムロ・レイの歴代の恋人をご紹介!
内気な性格だったアムロですが実はその周囲には常に女性がいて、意外に恋多き男性という面もあります。
そんなアムロの歴代の恋人4人をご紹介します。
アムロ・レイの恋人①「フラウ・ボゥ」
出典:amazon「機動戦士ガンダム」に登場し、ガンダムに乗る前にサイド7で暮らしていたときからアムロとつき合っていたガールフレンド。
自分の身の回りのことをほとんどしないアムロの世話をよくしていて、ガンダムにアムロが搭乗したあともそれは続きます。
しかし、戦いのなでニュータイプとして覚醒していくアムロに対して、徐々に距離感を感じるようになり、戦争の終結とともにアムロとの関係も終わることに。(「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」)
その後、フラウは幼馴染だったハヤト・コバヤシと結婚することになります。
アムロ・レイの恋人②「セイラ・マス」
出典:amazon「機動戦士ガンダム」に登場し、ホワイトベースに避難したことをきっかけに、クルーとなった女性。
その正体はアムロの宿敵であるシャアの実の妹で、本名はアルテイシア・ソム・ダイクンです。
ホワイトベースのクルーとなったあとは、オペレーターを任されており、戦闘時のアムロのサポートをおこなっていました。
アニメではアムロとは直接的な恋愛描写はありませんでしたが、小説版では恋人としてシャアの殺害計画をアムロに話すなど、深い男女の仲として語られています。
アムロ・レイの恋人③「ベルトーチカ・イルマ」
出典:amazon「機動戦士Zガンダム」に登場したエゥーゴの支援組織カラバに所属する女性。
カミーユとクワトロを宇宙に戻すために協力者として登場、その際にニュータイプとして以前から名前を知っていたアムロと出会い、心を通わせることになります。
その後も数々エゥーゴの作戦に参加し、アムロをサポートするなど良好な恋人関係が続いていましたが、小説版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」ではアムロの女性要求の多さから別れてしまったことが語られています。
アムロ・レイの恋人④「チェーン・アギ」
出典:amazon「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」に登場した地球連邦軍の技術士官の女性。
メカニックマンも努めており、アムロの新型ガンダムであるνガンダムの開発主任として、開発に携わったことをきっかけに、アムロと恋人となります。
しかし、ネオ・ジオンとの争いのなかで、クェスを説得しようとしていたハサウェイを助けるためとはいえ、クェスを撃墜してしまったことで、それに怒ったハサウェイによってチェーンも機体を撃墜されて殺されてしまいます。
チェーンは死んでしまいますが、アムロに届けようとしていたサイコフレームがこの衝撃で戦闘中域に拡散し、最後にアムロの手助けをすることになります。
アムロ・レイは結婚している?子どもは?
数々の女性と恋愛関係になったアムロ・レイですが、結婚や子どもについてアニメで描かれませんでした。
しかし、小説「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」ではそのことについて描かれており、アムロはベルトーチカと結婚して子どもも登場しています。
もしかすると、アムロの子どもが後の宇宙世紀を舞台とした作品に登場することがあるかもしれません。
アムロ・レイの歴代の搭乗機を作品・年代別に解説!
最強のパイロットとして、時代に名を残したアムロを語る上で忘れてはならないのが、ガンダムという存在です。
アムロは「機動戦士ガンダム」で、一年戦争の際に初めてガンダムに搭乗してから、時代や組織に合わせてさまざまなガンダムやモビルスーツに乗り換えて戦っています。
そんな、アムロ・レイが歴代に搭乗したガンダムやモビルスーツを作品・年代別にご紹介します。
時代とともに進化していくモビルスーツの性能にも注目です。
「機動戦士ガンダム」一年戦争(宇宙世紀0079年~)時代
出典:amazon地球連邦政府からの独立を宣言したジオン公国と地球連邦政府の争い、一年戦争が描かれた「機動戦士ガンダム」の時代は、モビルスーツ開発の黎明期と呼ばれています。
ジオン軍が初めて完成させた人型兵器「MS-05ザクⅠ」が戦争に投入され、大きな戦果をあげたことをきっかけに両軍ともにモビルスーツの開発に力をいれていくことになります。
それまでの戦争では一般的だった艦隊戦の常識が塗り替えられ、後の時代に大きな影響を及ぼしていきます。
RX-78-2 ガンダム
出典:amazon地球連邦軍がジオン公国のモビルスーツに対抗するために計画した「V作戦」によって、鹵獲した「MS-06FザクⅡ」を研究して開発された新型モビルスーツ。
同じ「V作戦」で、ガンダムの支援用にガンキャノンやガンタンクが開発されています。
赤、青、白のトリコロールカラーが特徴的で、地球連邦軍の科学技術のすべてが注ぎ込まれており単独で大気圏の突入が可能なほか、コア・ブロック・システムと呼ばれる脱出機構も備え付けれれています。
また、機体の装備も強力なものが多く、強固な防御力を誇る装甲ルナ・チタニウムや、エネルギーCAPを導入したビームサーベル、ビームライフルなどのビーム兵器を使用できます。
機体の最終調整がおこなわれていたサイド7でジオン公国の襲撃を受けた際に、偶然その場にいたアムロが操作マニュアルを拾い、ガンダムに搭乗したことをきっかけにアムロの専用に。
その後はホワイトベース隊の一員として、宿敵シャア・アズナブルをはじめとするジオン公国の兵士と数々の戦いを繰り広げ、「連邦の白い悪魔」としてジオンの兵士からは恐れられる存在となります。
ガンダムが実践投入された期間はわずか3ヶ月間ほどという短い期間でしたが、ニュータイプとして覚醒したアムロの能力もあり、モビルスーツ200機、艦船15隻、モビルアーマー5機以上を撃破するという、試作品とは考えられない戦果を挙げています。
「機動戦士Zガンダム」グリプス戦役(0087年~)時代
出典:amazon一年戦争終結後、反地球連邦組織「エゥーゴ」と地球至上主義組織「ティターンズ」の地球連邦軍内部の争いである、グリプス戦役を描いた
「機動戦士Zガンダム」の時代はモビルスーツ開発の激動期と呼ばれています。
連邦軍とジオン軍のそれぞれで開発が進められていたモビルスーツの技術が、戦争の終結後に地球連邦に吸収される形で流出。
ムーバブルフレームと呼ばる骨格を採用した機体や変形機構をもった機体など、独自の進化を遂げたモビルスーツが多数開発されています。
RMS-099 リック・ディアス
出典:amazonアナハイム社が開発した、エゥーゴ初のオリジナルモビルスーツ。
ジオン軍のドムを開発したツィマッド社の技術者が関わっていることから、ドムに似たフォルムを持っています。
武装はクレイ・バズーカやビームサーベルを装備し、その性能はガンダムMk-IIに匹敵するなど量産機としては高い性能を誇ります。
一年戦争終結後にニュータイプの力を恐れて、なかば軟禁状態にあったアムロがフラウとの再会やカツに説得されたことで、カラバに参加した際に搭乗。
アムロはこの機体で、ティターンズのブラン・ブルターク少佐が操るアッシマーを撃破するなど、7年のブランクを感じさせない活躍を見せます。
MSK-008 ディジェ
出典:amazon地球の反地球連邦組織カラバが、リック・ディアスをベースに開発したモビルスーツ。
ジオン系の技術者も開発に関わっていたことから、機体にはモノアイカメラの採用やゲルググに近い見た目などジオン軍のモビルスーツの特徴が見られます。
武装はクレイ・バズーカやビームライフルのほか、近接武器としてビームナギナタが装備。
「キリマンジャロ基地の攻略作戦」の際にアムロが搭乗してクワトロ・バジーナと名を変えたかつてのライバルであるシャアと共闘したほか、ダカール演説の通信施設の防衛作戦など、エゥーゴの作戦を数多くサポートするのに使用されています。
しかし、その活躍が見れるのはテレビ版「機動戦士Zガンダム」のみで、新しい設定やストーリーが再編集された劇場版
「機動戦士Ζガンダム A New Translation」では登場がカットされてしまっています。
「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」第二次ネオ・ジオン抗争(宇宙世紀0092年~)時代
出典:amazonネオ・ジオンの総帥として表舞台に戻ったシャア・アズナブル率いるネオ・ジオンと地球連邦政府の争い、第二次ネオ・ジオン抗争が描かれた「機機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の時代はモビルスーツ開発の革新期と呼ばれています。
それまでの時代でニュータイプ専用機に搭載されていたサイコミュと呼ばれる、パイロットの脳波を使って遠隔攻撃できる技術を発展させて構造部材にしたサイコフレームを搭載したモビルーツが開発されます。
サイコフレームを搭載した機体はパイロットの意志を直接駆動系に伝えることができるようになり、追従性の向上やサイコミュ兵器の精度が上昇するなど、この時代では最高のポテンシャルを持っています。
この技術は宿敵アムロと対等の力で戦うことを望んだシャアによって、意図的に流出されて連邦軍にも伝わったことでνガンダムをはじめ、サイコフレームを搭載した機体が開発されることになります。
RGZ-91 リ・ガズィ
出典:amazon地球連邦軍が開発したZガンダムの量産化を目指した試作モビルスーツ。
Zガンダムの最大の特徴であった、変形機構は量産化に伴うコストカットの影響で廃止され、武装もグレネード・ランチャーやビームライフル、ビームサーベルなど基本的なもととなっています。
小惑星5thルナ(フィフス・ルナ)を地球に落下させようとするネオ・ジオンを止めるため、地球連邦軍のロンド・ベル隊に配属されたアムロが搭乗。
しかし、アムロの前に現れたネオ・ジオンの最新鋭機サザビーに搭乗するシャアに対して、機体性能差による苦戦を強いられて、作戦は失敗してしまいます。
その後、アムロはシャアと対等に戦えるように新しく開発していたνガンダムへと乗り換えることになります。
RX-93 νガンダム(ニューガンダム)
出典:amazonネオ・ジオンの戦力に対抗するためにアムロ・レイ専用機として開発された、新型ガンダム。
開発にはアムロ自身が設計として関与して、その思想が取り入れられています。
白、黒、赤のカラーリングと、背中に装備されたサイコミュ兵器「フィン・ファンネル」が特徴的なモビルスーツです。
ネオ・ジオンの脅威が迫るなかで開発が進められ、それまで多くのガンダムをはじめとするモビルスーツを開発してきたアナハイム社の技術も積極的に利用されて、わずか3ヶ月という短期間で完成しました。
機体のコクピット周辺に新技術サイコフレームが搭載されていることが最大の特徴で、これによってアムロのニュータイプ能力をフルに活用できるほか、ガンダムでは初めてサイコミュ兵器の搭載が可能に。
シャア・アズナブル率いるネオ・ジオンとの戦いに実践投入され、シャアが操るサザビーと壮絶な戦いを繰り広げます。
最後はシャアの計画どおりに地球に落下するアクシズを止めるために、νガンダムで押し返すという通常では考えられない力を発揮し、機体はアムロとともに行方不明となります。
アムロ・レイ徹底解説 まとめ
ガンダム作品における伝説的キャラクター、アムロ・レイについて解説してきました。
初めはただの少年だったアムロが、ガンダムに搭乗したことをきっかけに自分を見つめ直し、やがて世界を救う姿は思わず感情移入して応援したくなるほどです。
アムロ・レイの人生を知ることでより、ガンダムの世界の奥深さを感じることができるのではないでしょうか。
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