『進撃の巨人』スピンオフ8作品をご紹介！ 『進撃！巨人中学校』『寸劇の巨人』『Before the fall』など

進撃の巨人スピンオフ①　『進撃！巨人中学校』

『進撃！巨人中学校』は原作が諌山創先生で、漫画は中川沙樹先生が担当しています。

「別冊少年マガジン」で連載されていた公式パロディギャグ漫画で、全11巻となっています。

『進撃の巨人』本編ではシリアスな戦いが繰り広げられていますが、『進撃！巨人中学校』はキャラクターの設定を借りたパロディとなっています。

おなじみのエレンやミカサ、巨人たちが中学校に通っています。

2015年10月に本編『進撃の巨人』と同じ人気声優陣でアニメ化が決定！

本編とはまったく異なるテイストの作品ですが、原作ファンにも大好評で話題を呼んでいました。

『進撃！巨人中学校』のあらすじ

はじまりは中学校の入学式当日。

「学校中…いや、世界中の巨人を駆逐してやる！」という夢を胸に入学式の朝を迎えたエレンでしたが、さっそく寝坊してしまいます。

幼馴染のミカサに起こされ、ふたりは急いで家を飛び出し、通学路を爆走！　道中で他の小学校出身者であるサシャやジャン、コニーたちに出会うのでした。

無事に進撃中学校に到着し、エレンたちが見上げる先には巨大な壁と校門が。

エレンたちはこのときまだ知らなかったのです。

進撃中学校では、“人間は決して巨人に逆らってはいけない”という校則があることを…。

進撃の巨人スピンオフ②　『寸劇の巨人』

『寸劇の巨人』は原著が諌山創先生で、漫画はhounori先生が担当しています。

「こっちの巨人のほうがおもしろい！」と諌山創先生も大絶賛の今作。

web媒体の「マンガボックス」にて掲載されていました。

単行本も講談社から発売中で、全2巻。

おなじみのエレンやミカサなど、104期のキャラクターたちが繰り広げるドタバタコメディの4コマ漫画です。

読む人みんなの腹筋を駆逐する、スピンオフ4コマ漫画に仕上がっていますので、気になる方はぜひ読んでみて下さいね！

進撃の巨人スピンオフ③　『進撃の巨人 Before the fall』

『進撃の巨人 Before the fall』は、講談社ラノベ文庫での小説で全3巻。

その小説が「月刊少年シリウス」でコミカライズ版で連載され、全17巻単行本で発売されています。

本編の「壁の中は安全である」ということを否定しており、「壁の中に巨人は入ったことがある」ことが前提となっています。

どうやって巨人が壁の中に入ってきたのか？

巨人が壁の中に入った理由は…なんと、人類だったのです。

『進撃の巨人』本編を読んでいるファンとしてはびっくりする内容ですよね。

Before the fallの意味とは？

『進撃の巨人 Before the fall』の意味とは、本編の『進撃の巨人』1巻で語られる“ウォール・マリア陥落の前”のことです。

今作は、エレンたちが登場する『進撃の巨人』本編の時代から約70年前の773年頃を舞台にした物語です。

この時代の人類は「巨人は不死身で、倒せない存在」と思っていました。

不死身で倒せない巨人を倒すために、立体機動装置とブレードを生み出す職人と、立体機動装置を使用し巨人を初めて倒した兵士の話です。

小説版『進撃の巨人 Before the fall』でしか描かれていない物語

コミカライズ『進撃の巨人 Before the fall』の物語は、小説の2巻から始まっています。

ここからは、コミカライズ版では描かれていない小説1巻の物語をご紹介していきます。

主人公のアンヘル・アールトネンは、ヒガンシナ区の工房で働く職人。

巨人の弱点を探すためにアンヘルは壁外調査に同行しますが、幼馴染である調査兵ソルムが自分をかばって死んでしまいます。

ソルムは死ぬ間際に、巨人を1体倒すことに成功していました。

巨人が蒸発する様子を目撃したアンヘルは、「巨人の弱点が首元にある」と推測します。

そして、巨人の首元を狙うために“装置”を作成するのでした。

アンヘルはこの装置を使用し、巨人を討伐することに成功。しかし、視力を失う大怪我をしてしまいます。

調査兵団隊長のホルヘは、「この装置を訓練兵の頃から練習し、使いこなせるようにならなければいけない」と気付き、訓練兵団の教官になることを決心します。

そしてアンヘルは、この装置を改良し“立体機動装置”を完成させることを心に誓うのでした。

コミカライズ版は、この物語の続きが1巻から描かれています。

ただ、小説版とコミカライズ版ではこの後の物語展も異なってきます。

コミカライズ版オリジナルキャラクターも多数登場しており、同じタイトルの作品ですがもはや別作品と思ってもよいかもしれません。

『進撃の巨人』ファンとしては、小説版もコミカライズ版もチェックしておきたいですね！

進撃の巨人スピンオフ④　『進撃の巨人 隔絶都市の女王』

『進撃の巨人 隔絶都市の女王』は、講談社ラノベ文庫での小説で全2巻。『進撃の巨人』の公式小説外伝の第2弾です！

スピンオフ『進撃の巨人 Before the fall』とは異なり、本編『進撃の巨人』のアナザーストーリーとなっています。

本編のキャラクターは登場しませんが、本編の世界観がそのまま描かれています。

シガンシナ区でエレンとミカサに起こったことが、今作の舞台であるクィンタ区でも同じことが起こっていたのです。

舞台は、『進撃の巨人』第1巻2話「その日」と同じ時系列。

巨人が壁内に侵入したという情報を受け、ウォール・マリア西側にあるクィンタ区の人々が、ウォール・ローゼ内に避難しようとしていました。

駐屯兵リタの目線で物語が始まります。

『進撃の巨人 隔絶都市の女王』のあらすじ

ウォール・マリアが巨人に突破され、クィンタ区にも巨人が出現します。

駐屯兵団のリタは大混乱の中、必死に市民を守ろうとしますが、目の前で上司や同僚がどんどん巨人に捕食されていきます。

避難は無理だと判断したひとりの上官は、リタに「クィンタ区の入り口の開閉扉を閉めろ」と指示します。

リタの活躍により巨人がクィンタ区内に侵入することは防ぐことができましたが、クィンタ区はウォール・ローゼ内地から孤立してしまうのでした。

駐屯兵団はほぼ壊滅し、孤立したクィンタ区では治安が悪化。

新兵のリタは、クィンタ区の駐屯兵団団長代理になり、クィンタ区の治安維持を取り仕切ることになります。

一方、リタの幼馴染のマティアスはウォール・ローゼ西側のフエルト区に避難していました。

マティアスはリタが避難できていないことを知り、リタを助けに行くためクィンタ区に向かいます。

元憲兵団の泥棒集団のベルンハルトたちと交渉し、クィンタ区に到着します。交渉内容は、マティアス家に残された財産をベルンハルトたちに渡すことでした。

マティアス家に向かうと、なんとリタと新兵団員たちの姿が！

そのとき、マティアスが持っていた散弾銃が暴発し、リタの同僚の頭に命中してしまいます。

大切な同僚を、大切な幼馴染に殺されてしまったリタ。

この日からリタは、恐怖で市民を支配をする“女王”に変わってしまうのでした…。

『進撃の巨人 隔絶都市の女王』はコミカライズ版は出ていないので、小説版のみです。

「小説は苦手だな…」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今作はとても読みやすいので、普段小説を読まない方にもおすすめです！

今作の物語のテーマは“恋愛”。

リタとマティアスのすれ違う想いに胸が苦しくなります。

下巻ではリタの性格が変貌し、飼いならした巨人に治安を乱した罪人を食わせるなど残酷な女王と化していきます。

リタとマティアスはどうなるのでしょうか。結末はぜひ小説で確認してくださいね！

進撃の巨人スピンオフ⑤　『進撃の巨人 LOST GIRLS』

『進撃の巨人 LOST GIRLS』は、DVD＆Blu-rayの初回限定特典として収録されていた小説です。

小説をもとに全2巻のコミカライズ版も発売。

「アニ外伝」「ミカサ外伝」として知られており、アニ外伝は、女型の巨人のエレンイェーガー襲撃(第22話)の前日の物語。ミカサ外伝は、ミカサアッカーマン・ループ説を確定させるような物語になっています。

ミカサアッカーマンのループ説に関してはこちらの記事も合わせてご覧下さい。
ミカサアッカーマン死亡フラグ?! 頭痛や傷の謎など『進撃の巨人』ミカサの正体について考察してみた

『進撃の巨人 LOST GIRLS』第1巻：アニ外伝

『進撃の巨人 LOST GIRLS』第1巻では、本編の第22話前日から第34話で調査兵団に捕まるまでアニの姿が描かれています。

小説版の物語が忠実にコミカライズ化されており、本編では描かれていないアニの魅力が満載です！

スピンオフ作品はあまり興味がない、読まない方にも『進撃の巨人 LOST GIRLS』はおすすめできる作品です。

本編と関わる大事な伏線となるようなシーンも多々描かれており、アニと父親のエピソードも。

今作を読むと、やはりアニはエレンをやむおえない理由で襲ったことがわかります。

本編では描かれていなかった、アニの生い立ちやアニの苦悩が描かれているので、『進撃の巨人』ファンとしては必読ですね！

『進撃の巨人 LOST GIRLS』第2巻：ミカサ外伝

死んでしまったら
もう
あなたのことを
思い出すことさえできない

出典：『進撃の巨人』第2巻7話「小さな刃」

ミカサアッカーマン

本編第7話「小さな刃」でのミカサのセリフから、物語が展開していきます。

ミカサの名言をもっと知りたい方は、こちらの記事も合わせてチェックしてみてください。
ミカサアッカーマンの名言20選！「不毛」「私は強い」「マフラーを巻いてくれてありがとう」など有名セリフをまとめてみた

ミカサ外伝では、人買いが登場しないためミカサの両親は死にません。そして、ミカサの弟が生まれるかもしれないという展開に！

人買いが登場せず、ミカサの能力のリミッターが解除されていなかったらどうなっていたのか…という物語が描かれています。

ミカサの、エレンに会えない悲しみや諦め、死なないでほしいという想いが強く描かれており、ミカサのつらい心情に読者も胸が締め付けられる気持ちになるはず。

本編の名シーンのひとつであるマフラーも登場します。気になる方はぜひミカサ外伝を読んでみてくださいね！

ミカサループ説が匂う！ 謎の存在・鏡男とは？

今作は、ミカサループ説を匂わせる内容となっています。

会ったことがないアルミンを「アルミン・アルレルト」だと認識していたり、この世界では殺されていない家族が殺される場面を思い出しています。

さらに、1番の謎が鏡男の存在です。

それを何度も…
何度も
何度も
何度も繰り返す
それが私の人生だ

出典：『進撃の巨人 LOST GIRLS』第2巻4話

鏡男

この鏡男のセリフからも、ループ説が匂います。

鏡男と会話しているときに地響きが起こり、ミカサが超大型巨人を思い出しているシーンも。こ超大型巨人は現れませんでしたが、ループを匂わせる演出ですよね。

『進撃の巨人 LOST GIRLS』がアニメ化?! コミックス限定版収録のOVAに！

『進撃の巨人 LOST GIRLS』は、24・25・26巻のコミックス限定版のOVAとして収録されています。

・第24巻限定版：LOST GIRLS Wall Sina,Goodbye -前編-
・第25巻限定版：LOST GIRLS Wall Sina,Goodbye -後編-
・第26巻限定版：LOST GIRLS Lost in the cruel world

第24巻がアニ外伝(上)、25巻がアニ外伝(下)、26巻がミカサ外伝となっています。

OVA収録の限定版は、各2,840(税別)で販売中！　気になる方はぜひ、OVA版も合わせてチェックしてみてくださいね。

進撃の巨人スピンオフ⑥　『進撃の巨人 イルゼの手帳』

『進撃の巨人』第5巻収録の特別編「イルゼの手帳」がアニメ化され、第12巻限定版のOVAとして発売されました。

物語は第5巻収録の内容と、OVAアニメ化の内容では異なる点も。

第5巻収録版の原作では、物語の最後にリヴァイやハンジが登場するのですが、OVAでは物語冒頭から登場しています。

またOVAではリヴァイとハンジ以外のリヴァイ班メンバーも登場。

さらに捕食されたイルゼの死体が、木に祀られているという点も異なっています。

『進撃の巨人 イルゼの手帳』のあらすじ

第34回壁外調査中の調査兵団所属のイルゼ・ラングナーは、馬と立体機動装置を失っていました。

絶望的状況の中でも希望を捨てないイルゼは、後進のために手帳に記録を書き記していきます。

そんなイルゼの目の前についに6m級の奇行種の巨人が現れます。

「ユミル…さま…」

と言葉を発した巨人。そして、イルゼに対して頭を下げるのでした。

巨人への恐怖と、理解不能な巨人の行いにイルゼは激昂し、巨人を怒鳴りつけます。

するとその巨人は、うめき声をあげながら自分の顔の肉を引きちぎり、泣きながらイルゼを捕食するのでした。

1年後、ハンジとリヴァイはイルゼの遺した手帳を見つけます。

第22巻89話「会議」でイルゼの手帳の伏線の回収か?!

イルゼを捕食したイルゼ・イーターは、ユミルを崇めていた男だったのです。

ユミルには頬にそばかすがあり、イルゼ・ラングナーの頬にもそばかすが。

頬のそばかすを見て、イルゼ・イーターはイルゼをユミルと間違えたのでしょう。

そして「ユミル…さま…」と言ったと考察することができます。

進撃の巨人スピンオフ⑦　『進撃の巨人 悔いなき選択』

『進撃の巨人 悔いなき選択』は「リヴァイ外伝」と呼ばれ、DVD＆Blu-rayの初回限定特典として収録されていた小説です。

コミカライズ化され、月刊「ARIA」で2014年に連載されていました。現在、全2巻で発売されています。

本編『進撃の巨人』の人気キャラクター・リヴァイ兵長の過去が描かれており、リヴァイとエルヴィンの物語です。

『進撃の巨人 悔いなき選択』のあらすじ

リヴァイは地下街で盗賊として生活をしていました。

立体機動装置を巧みに操り盗みを繰り返すリヴァイの噂を聞きつけ、エルヴィンはリヴァイを調査兵団に入団させるのでした。

調査兵団には盗賊仲間のイザベルとファーランも入団。

じつはリヴァイは“エルヴィンを殺すため”に調査兵団への入団を受けていたのです。

リヴァイたちは初めての壁外調査に向かいます。

リヴァイはエルヴィンが巨人に食われる前に自分が殺したいと言い、仲間のイザベルとファーランから離れます。

しかし、リヴァイが離れていた間にイザベルとファーランは巨人に捕食されてしまうのでした。

「俺の選択は間違いだった」

とリヴァイは自分がふたりを殺したと責めます。

「私の部下を　お前の仲間を殺したのは誰だ？」
「私か？　お前か？」
「違う！」
「巨人だ！」

出典：『進撃の巨人 悔いなき選択』第8話「選択」

エルヴィン

そんなリヴァイにエルヴィンは、リヴァイの選択がふたりを殺したのではなく、巨人が殺したのだと諭します。

そして「人類のために戦え！」とリヴァイを説得するのでした。

『進撃の巨人 悔いなき選択』もアニメ化！ コミックス15・16巻限定版収録のOVA

コミックス第15巻・16巻収録のOVAアニメ化の内容が、原作と大きく変わっていました。

ここからはOVAの内容についてご紹介していきます。

原作では表記されていませんでしたが、今作で描かれている壁外調査は第23回のようです。

エレンたちが入団する約6年前の物語ですね。

OVAオリジナルの登場人物や足の病気なども原作を変わった点ですが、とくにエルヴィンがリヴァイを説得するシーンのアニメオリジナルのセリフが胸を打ちます。

よせ、後悔するな。
後悔の記憶は次の判断を鈍らせる。
そして、決断を他人に委ねようとするだろう。
そうなれば
あとは死ぬだけだ。

出典：『進撃の巨人』第16巻収録「進撃の巨人　悔いなき選択」

エルヴィン

原作では「原因は巨人だ、人類のために戦え！」というシンプルなセリフに対し、OVAではウーリとケニーを連想させるようなセリフでリヴァイが納得したのも腑に落ちます。

結果など誰にもわからない
ひとつの決断は次の決断の材料にして初めて意味をもつ

出典：『進撃の巨人』第16巻収録OVA「進撃の巨人　悔いなき選択」

エルヴィン

この言葉にリヴァイは、エルヴィンが“自分が見ている世界とは違う世界を見ている”と感じ、納得に応じるのでした。

進撃の巨人スピンオフ⑧　『進撃！巨人高校～青春！となりのマーレ学園～』

『進撃！巨人中学校』の続編『進撃！巨人高校～青春！となりのマーレ学園～』は、進学したエレンたちの高校生活が舞台で前作と同じくギャグ漫画です。

「別冊少年マガジン」で全2話が巻頭カラーにて掲載され、単行本も発売しています。

今作は2019年6月現在、アニメ化していませんが、前作『進撃！巨人中学校』のようにアニメ化が待ち遠しいですね！

『進撃！巨人高校～青春！となりのマーレ学園～』のあらすじ

104期生が中学校を卒業するシーンから始まります。

エレンは泣きながら「同じ高校に行くって約束しただろうが！」と叫んでいるので、ライナーやアニたちとは別の高校生活になるようです。

エレン、ミカサ、アルミンは、巨人がいない進撃高等学校に進学しました。

巨人がいないことに当初は喜んでいたエレンでしたが、徐々に無気力になってしまいます。

「巨人を…駆逐してぇ…っ」

そんな燃え尽き症候群状態のエレンの姿を見たミカサは、エレンの“新しい生きがい”を探すのでした。

『進撃の巨人』ファンならスピンオフ作品もチェックすべき！

いかがでしたでしょうか？

『進撃の巨人』のスピンオフ作品は、どれもスピンオフとは思えないほど素晴らしい作品ばかり！

ぜひ『進撃の巨人』本編以外のスピンオフ作品もチェックしてみてくださいね！