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スタジオジブリが制作し、2010年に公開した映画。脚本を宮崎駿が担当し、ジブリのアニメーターとして多くの作品を支えてきた米林宏昌が、初めて監督を務めた作品である。原作は、イギリスの作家メアリー・ノートンによる『小人の冒険シリーズ』の第1作目『床下の小人たち』。
人間が住む屋敷の床下に、決して姿を見られないよう、隠れて暮らしている小人たちの暮らしが生き生きと描かれており、イギリスではカーネギー賞を受賞した名作のひとつとなっている。
主題歌を演奏し、歌っているのは、フランスでハープ奏者としても活躍するアーティスト・セシル・コルベルであり、スタジオジブリ作品としては、初めて海外のアーティストが主題歌を手がけている。
主人公・アリエッティの声には志田未来、屋敷で療養中の少年・翔の声には神木隆之介という、子役のころからその実力を発揮し続けてきた若手実力派俳優の2人が担当し、大きな話題を呼んだ。
古いお屋敷の床下に14歳の少女・アリエッティ(志田未来)とその家族がひっそりと住んでいた。アリエッティたちは、屋敷の人々が使っている生活必需品や食べ物などを、ほんの少しだけ借りて使う、“借りぐらし”を送っている小人だった。
決して人間には見つからないようにと、細心の注意を払っていたはずのアリエッティが、ある日、屋敷に療養に来ていた少年・翔(神木隆之介)に見つかってしまう…。
14歳の小人の少女。貞子たちの屋敷の床下に、両親とともにひっそりと暮らしている。ときどき床下から出てきて生活に必要な物資を屋敷のなかから借りていく。母・ホミリーの誕生日を祝うため、植物をとりに出かけたところ、翔に見つかってしまう。翔の優しさに触れるうちに、少しずつ警戒心を解いていく。
両親が離婚してしまい、外交官として働く母・奈津美と暮らしている。母が仕事で家を空けることが多いため、寂しく過ごすことが多い。生まれつき心臓が弱く、手術を受ける前の療養のため、母が育った屋敷で過ごすことになり、アリエッティと偶然出会う。何かとアリエッティを手助けすることになる。
アリエッティの母親であり、夫たちが借りてきた物を使って家族の生活をやりくりしている。心配性なところがある。
アリエッティの父親。家族のために、危険を冒しながらも、床上の人間の住まいに物資を借りに出かける。アリエッティに借り方を伝授する。
小人の少年で、ひとりで暮らしている。アリエッティの母がケガをしたときに助けたり、落ち込んでいるアリエッティを元気づけようとしたりもする。
アリエッティたち家族が暮らしている屋敷の持ち主であり、翔の大叔母。翔の体のことを、とても心配している。
屋敷に住み込みで働いている家政婦。小人を捕まえるためにいろいろな手段を考えるが、なかなかうまくいかない。
原作は、イギリスの小説家・メアリー・ノートンの小説『小人の冒険シリーズ』の第1作目です。1952年にイギリスで『The Borrowers』というタイトルで出版されました。その後日本語に訳され、『床下の小人たち』として出版されています。
イギリスで優れた児童文学書に贈られる、カーネギー賞を受賞している名作であり、スタジオジブリの宮崎駿と高畑勲がいつか制作したいと、ずっと温めていた作品でした。
スタジオジブリに入社以来、『千と千尋の神隠し』や『崖の上のポニョ』などの作品でアニメーターとして活躍してきた米林宏昌が、30代の若さで初めて監督を任された作品でもあります。
主題歌「Arrietty’s Song」を手がけているのは、フランスのブルターニュ地方に生まれ、歌手やハープ奏者として活躍しているシンガーソングライター・セシル・コルベルです。
彼女は母国語のフランス語だけでなく、英語やドイツ語、スペイン語などで歌を歌っており、今作の主題歌では、なんと日本語で歌うことにも挑戦しています。
ジブリ映画の大ファンで、自身の曲を作るときもジブリ作品の影響を強く受けてきたというセシルが、スタジオジブリに自ら手紙と自身のCDを送ったことがきっかけとなり、主題歌を手がけることになりました。そんなセシルの熱い想いが込められた、伸びやかな歌声は必聴です。
主人公・アリエッティの声優は、志田未来が務めています。ドラマ『女王の教室』に始まり、『14才の母』では母親になった中学生を熱演するなど、その演技は高く評価されており、今作でも好奇心旺盛なヒロインを生き生きと表現しています。
また、病弱な少年・翔の声は神木隆之介が担当し、少し憂いを含んだ優しい声が役にマッチしています。幼いころからさまざまな役を演じてきた彼は、アニメ作品の声優としてもその才能を発揮しており、ジブリ作品『ハウルの動く城』や『千と千尋の神隠し』でも素敵な声の演技を披露しています。
高校では同じクラスで、まさに同志のような関係性の2人のかけ合いに注目です。
とにかく音楽が素敵です。お話はこぢんまりとしてはいますが、よくまとまっています。
面白い
『ホーホケキョ となりの山田くん』は、1999年7月に劇場公開された長編アニメ映画である。原作は朝日新聞の朝刊に掲載されていた、いしいひさいちによる4コマ漫画『となりのやまだ君』で、制作はスタジオジブリ。『火垂るの墓』や『平成狸合戦ぽんぽこ』など人気作品を手掛けてきた高畑勲が監督を務め、これまで数々のスタジオジブリ作品の製作に携わってきた徳間康快が製作総指揮を務めている。主要登場人物の声優は、女優の朝丘雪路や俳優の益岡徹といったベテラン俳優陣が担当している。とある田舎にある平凡な家族、山田家。母のまつ子(朝丘雪路)、父のたかし(益岡徹)、息子ののぼる(五十畑迅人)、娘ののの子(宇野なおみ)、祖母のしげ(荒木雅子)の家族5人、仲睦まじく生活している。一見普通の家族だが、この家族、どこか変? 山田家の日々の生活をのぞき見すると、クスッと笑ってしまうようなほのぼのエピソードがいっぱい。山田家のみんなが織りなす短編のストーリーが、オムニバス形式で描かれる。なぜ山田家はこんなに平和なのか? 心があたたかくなる山田家の日常から目が離せない!
2001年7月20日に公開されて以来、日本歴代興行収入第1位の記録を守り続けてきた日本最高峰の名作アニメーション映画『千と千尋の神隠し』。スタジオジブリ制作で、監督は宮崎駿。2020年6月26日より、全国372の劇場で再上映される。10歳の千尋(柊瑠美)は、すぐに親に甘えてしまう現代っ子気質な少女。神々の住む異界へと迷い込んでしまい、生きて元の世界に戻るため、湯屋「油屋」で必死に働く日々を過ごす。主人公の千尋は、簡単なことで卑屈になって親に甘えてしまう性格。一家そろって引っ越し先へ向かっていた最中、森の中のトンネルへと立ち寄り、無人の街へと迷い込んでしまった。お腹を空かしてしまった父親(内藤剛志)と母親(沢口靖子)が店先の食事を勝手に口にしてしまう中、夜がやってきて街には見たことのない怪物たちがあふれかえる。怖くなった千尋は父親と母親の元へ急ぐが、そこには豚に姿を変えられてしまった両親の姿が。両親も帰り道も失った千尋が出会ったのは、12歳の少年・ハク(入野自由)だった。「ついておいで」ハクにいわれ、元いた世界に戻るために湯婆婆(夏木マリ)のところで働くことを勧められる。そして魔女・湯婆婆が経営する湯屋「油屋」で必死に働く日々が幕を開けるのであった。
圧倒的ファンタジーな世界観×少年少女の出会いが視聴者の心をわし掴みにする、ジブリを代表する冒険活劇作品『天空の城ラピュタ』。公開は1986年8月2日で、監督は宮崎駿。少年パズー(田中真弓)は天空の城ラピュタの存在を証明しようとした父の想いを受け継ぎ、鉱山で働く少年。ある日、空から振ってきた少女シータ(横沢啓子)を助けた結果、シータを守るべく彼女が持つ飛行石を巡るトラブルに巻き込まれていく。鉱山で働く少年パズーは、父親が目にしたという天空の城ラピュタの実在をいつか自身で証明することを夢見ていた。ある日、空から降ってきた少女シータを助けたところ、少女を狙う空中海賊ドーラ一家に目をつけられシータとともに逃げ回ることに。政府の軍隊が駆け付けてきて助けてもらえるかと思いきや、彼らさえシータを捕えようとしていた。大逃亡の末、谷の廃坑へと落ちていったパズーたちは、シータが持つ謎の青い石のペンダントの力でなんとか命を落とすことを回避する。廃坑で老人ポム(常田富士男)と遭遇したパズーたちは、その青い石のペンダントが飛行石であることを教えてもらった。ラピュタと飛行石の関係とは? シータが執拗に狙われ続ける理由とは? ラピュタは本当に実在するのか? パズーとシータの天空の城ラピュタをめぐる大冒険活劇が、幕を開けるのであった。
「このへんな生きものは、まだ日本にいるのです。たぶん」1988年に公開され「スタジオジブリ」の宮崎駿が監督として手掛けた長編アニメーション映画第5作品目で昭和30年代前半の日本を舞台にしたファンタジー作品。田舎へ引っ越してきた一家の姉妹と、子どもの時にしか会えないと言われる不思議な生き物・トトロとの交流を描いた物語。初夏のある日、小学生の草壁サツキと妹のメイは、母・靖子の療養のために父・タツオと一緒に大きなクスノキがある田舎に引っ越してきた。ボロボロの家に見たことのない黒いオバケが住んでおり…それは大人には見えないといい、人が住み始めるといつの間にかいなくなるという。しばらくして、メイがひとりで遊んでいると、庭で不思議な生き物を見つける。その生き物を追い、森へ入ると、そこには大きな生き物が寝転んでいた。その大きな生き物に名前を尋ねると、「トトロ」と答えたように、メイには聞こえた。トトロのことをサツキや父に話すメイだったが、信じてもらえず、怒り出す。そんなメイに父は「トトロはきっと森の主で、いつでも会えるわけではないのだ」と諭すのだった。
女子高生が猫になって、猫と結婚することに…!?『猫の恩返し』はスタジオジブリ制作、鈴木敏夫と高橋望が製作プロデューサーを務めた2002年公開の映画。第20回ゴールデングロス賞最優秀金賞、第6回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞受賞作品である。また作品の雰囲気にぴったりな、つじあやのによる主題歌「風になる」は、大人気の楽曲となった。金曜ロードショーでもたびたび放送され、幅広い世代に愛されるアニメーション作品となっている。主人公でラクロス部に所属する女子高生・吉岡ハル(池脇千鶴)が、車に轢かれかけた黒猫を助けたことから始まる、猫との不思議な交流を描くファンタジーアニメ。ある日ハルが黒猫を助けると、その猫は「ありがとう」と礼を述べ、二足歩行でその場を後にした。その日の夜中に猫王一行が現れ、助けた猫が「猫の国」の王子・ルーン(山田孝之)だったことが判明。翌日、大量のプレゼントを贈られ戸惑うハルに、王様の家来・ナトル(濱田マリ)は「猫王が王子とハルを結婚させたいと考えている」と告げる。「夜中に迎えに来る」といわれ困惑するハルは、謎の声に導かれて「猫の事務所」に赴き、猫の男爵・バロン(袴田吉彦)と体の大きな猫のムタ(渡辺哲)と出会う。そこに「猫の国」へのお迎えがやってきて…。果たしてハルは、ありがた迷惑な「恩返し」を乗り越え、日常に戻れるのだろうか?
平安時代に書かれ、日本最古の物語ともいわれる『竹取物語』。作者未詳のこの歴史的作品を原作とし、スタジオジブリが2013年に公開した映画である。原案・監督・脚本を担当したのは、『火垂るの墓』や『おもひでぽろぽろ』など数々の名作を生み出してきた、日本を代表するアニメーション監督・高畑勲。1999年公開の『ホーホケキョ となりの山田くん』から約14年ぶりの監督作品であり、企画の立ち上げから完成までに約8年もの歳月をかけた渾身の作品。昔、ある山里に翁(地井武男)と妻の媼(宮本信子)が、2人で暮らしていた。ある日竹を取りに出かけた翁は、竹林のなかでひときわ明るく光輝くたけのこを見つける。そこにはなんと、手の平にのるほどの小さな姫君がいたのである。驚いた翁はさっそく姫君を手で包み、家に大切に連れて帰った。すると、その姫君はたちまち大きくなり、その日のうちに人間の赤ん坊の大きさに成長したのである。姫君(朝倉あき)の成長は驚くほど速く、半年も経たないうちにすっかり少女へと成長してしまったため、近所の子どもたちから「たけのこ」と呼ばれ、慕われるようになる。姫君にとって、ガキ大将の少年・捨丸(高良健吾)や仲間たちと遊び、ともに野山をかけまわる時間はこの上なく幸せな日々だった。しかし、翁はそんな姫君を高貴な姫君に育てあげるため、無理矢理都へ連れて行こうとするのだった…。
心を閉ざした少女・杏奈。夏休みに、海辺の親戚宅へ行き、不思議な少女・マーニーと出会う―。原作はイギリス作家のジョーン・G・ロビンソンの『思い出のマーニー』。原作をモチーフにスタジオジブリ制作で、2014年7月19日に公開された作品がアニメ『思い出のマーニー』だ。第32回シカゴ国際子供映画祭の最優秀アニメーション作品賞を受賞した。また第88回アカデミー賞の、長編アニメ映画賞ノミネート作品でもある。監督は『借りぐらしのアリエッティ』を手掛けた米林宏昌。キャッチコピーは「あなたのことが大すき。」。愛を信じたい人に贈るスタジオジブリ作品だ。杏奈(高月彩良)は孤児で、養女として育てられた。母や祖母が早くに死んだことを憎み、養母の頼子(松嶋菜々子)が養育費を市からもらっていることを知ると養母も憎みはじめる。喘息を患った杏奈は夏休みに海辺の村の親戚宅に行き、そこで不思議な少女・マーニー(有村架純)と出会う。マーニーは杏奈の夢に出てきた少女に似ていたこともあり、ふたりは急速に仲良くなり大好きな存在になっていく。そんな中、マーニーと急に会えなくなる杏奈。そしてマーニーの日記を見つけるが、なぜか日記の一部が破られていた…。
『ピアノの森』は、2007年に公開されたアニメーション映画。原作は一色まことの青年漫画で、コミックスは26巻まで発売されている。第12回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞しており、アニメーション映画は第31回日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞を受賞。楽譜すら読めないのに天才的なピアノの腕を持った少年が、周囲の協力でその才能を開花させていく物語で、人気女優の上戸彩が主人公の声優を務め、女優でピアニストとしても有名な松下奈緒が主題歌を担当したことも大きな話題となっている。ある日、世界的なピアニストを父に持つ雨宮修平(神木隆之介)が、家の都合で田舎町へと引っ越してくる。そこで修平は、同じクラスの一ノ瀬海(上戸彩)と友人になり、「森のピアノ」の存在を知る。それは、交通事故によってピアニストとしての道を閉ざされた阿字野壮介(宮迫博之)が、かつて捨てたものが森の奥深くに残っていたものだった。そのピアノは壊れていてまともに音が出なくなっていたが、海が弾くとなぜか美しい音色が響き渡り、それを聴いた瞬間、修平は海の素質を直感する。その後、修平は海にピアノを習うようすすめていくが、海は「ピアノは遊び」だとまるで取り合わない…。
孤独な少年とバケモノの出会いが、奇跡を起こす―!?『時をかける少女』や『サマーウォーズ』などで、日本だけでなく世界からも高い評価を得た、細田守監督の作品『バケモノの子』。人間界と並行したところにあるバケモノたちが暮らす渋天街を舞台に、1匹のバケモノと孤独な少年が強さを求めていく冒険活劇となっている。母親を事故で亡くした少年・蓮(宮﨑あおい)は、賑やかな渋谷の街の片隅で孤独に暮らしていた。そんなある日、偶然この街にいるはずがないバケモノ・熊徹(役所広司)と出会い、無我夢中で追いかけている間に蓮は、渋天街に迷いこんでしまう。熊徹が渋天街でトップ争いをするほどの強さを持つと知った蓮は、強くなるために弟子入りすることを決意。熊徹は、蓮を九太と名づけ、一番弟子にする。しかし、粗暴な性格から弟子も家族もいない熊徹は、九太と衝突ばかり…。怒鳴り合いばかりの奇妙な師弟関係は続き、気づけば九太(染谷将太)は17歳に。すっかり青年になったある日、偶然人間界にたどり着いた九太は、図書館で楓(広瀬すず)と出会う。九太は読み書きや勉強を楓から教わり、次第に人間界の学校へ通いたいと思いはじめる。渋天街に寄り付かなくなった九太は、熊徹とケンカに…。そして、九太の心が揺れ動いていたころ、渋天街と人間界を巻き込む大事件が勃発し…!?
映画『ハウルの動く城』は、2004年11月20日より公開されたジブリ作品である。監督および脚本は宮崎駿が担当しており、イギリス作家のダイアナ・ウィン・ジョーンズが手掛けたファンタジー小説『魔法使いハウルと火の悪魔』を原作としている。魔女の呪いで老婆にされてしまった少女・ソフィーと魔法使い・ハウルとの共同生活は原作を忠実に再現し、その上で随所に宮崎駿流にアレンジを加えて描いている。主人公のハウルの声優には、「キムタク」の愛称で長く親しまれている木村拓哉が抜擢された。父親が遺した帽子屋でお針子として働く長女のソフィー(倍賞千恵子)。ある日、兵隊に絡まれていたところを金髪の美青年・ハウル(木村拓哉)に助けられる。しかし、ハウルに助けられたことにより、ハウルの心臓を狙っていた荒れ地の魔女(美輪明宏)に呪いをかけられ、90歳の醜い老婆の姿へと変えられてしまう。老婆の姿では帽子屋にいられないと思い街を出たソフィーは、カブが頭になっている不思議なかかしを助け、彼が引っ張ってきた動く城へと乗り込むのであった―。
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2018月9月25日~2020月10月19日
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